この計算ツールでできること
陶芸の釉薬レシピは、ほとんどの場合、乾燥原料を百分率(%)で表記します。基本となる原料の合計が100%になるのが基本で、着色剤や添加剤を加えると合計が100%を超えることもあります。このツールは、その配合%を、調合したいバッチ量に応じた正確なグラム重量へと換算し、さらに乾燥原料を使いやすいスラリー(泥漿)状にするために必要な水量の目安も算出します。
使い方
まず、目標とする乾燥バッチ重量をグラムで入力します。これは、最終的に用意したい主要な釉薬原料を合わせた重量です。次に、レシピに記載された各原料の配合%を、それぞれの%入力欄に入力します。最後に水の比率を設定します。たとえば「0.8」と入力すると、乾燥原料100gあたり80gの水を加えるという意味で、ディッピング(浸し掛け)用釉薬の出発点としてよく使われる値です。計算結果には、各原料を量り取るグラム数、乾燥原料の合計重量、水の量、そして全体の合計バッチ量が表示されます。
計算式の解説
各原料の重量は、シンプルに(配合% ÷ 100)× 乾燥バッチ重量で求められます。
$$\text{Ingredient}_i = \frac{\text{Percent}_i\,(\%)}{100} \times \text{Batch (g)}$$
たとえば長石が40%のレシピで1000gのバッチを作る場合、\(0.40 \times 1000 = 400\,\text{g}\) の長石を量り取ります。水は乾燥レシピとは独立してバッチ量 × 水の比率で計算されるため、配合を変えずに濃度だけを調整できます。
$$\text{Water} = \text{Batch (g)} \times \text{Water Ratio}$$
計算例
バッチ=1000g、水の比率=0.8、各原料が40/30/20/10%の場合。それぞれ400g、300g、200g、100gとなり、乾燥原料の合計は1000gです。水は \(1000 \times 0.8 = 800\,\text{g}\)。全体の湿潤バッチ量は1800gになります。
$$\begin{gathered} \text{Total Batch} = \text{Total Dry} + \text{Water} \\[1.5em] \text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} \text{Total Dry} &= \frac{p_1 + p_2 + p_3 + p_4}{100} \times \text{Batch} \\ \text{Water} &= \text{Batch} \times \text{Water Ratio} \end{aligned} \right. \end{gathered}$$
よくある質問
なぜ配合の合計が100%を超えることがあるの? 着色剤、乳濁剤、懸濁剤(沈殿防止剤)などは、100%の基本配合に「上乗せ」して加えるため、レシピ全体の合計が105〜115%になるのはごく普通のことです。本ツールは、入力された値をそのまま比例計算するだけなので問題ありません。
水はどのくらい加えればいい? まずは乾燥重量の0.7〜0.9倍あたりから始め、生クリームくらいの濃度を目安に調整してください。筆塗りには濃いめ、スプレー(吹き掛け)には薄めが適しています。
4つの原料欄をすべて使わないといけない? いいえ。使わない欄は0のままにしておけば、合計に影響しません。