VLSM計算ツールとは?
VLSM(可変長サブネットマスク/Variable Length Subnet Masking)は、1つのIPブロックをサイズの異なるサブネットに分割し、それぞれのサブネットを実際に必要なホスト数に合わせて設計できる手法です。固定長のサブネット分割では発生しがちなアドレスの無駄を抑えられるのが大きな利点です。本ツールでは、ベースとなるネットワークアドレスとホスト数のリストを入力すると、大きいサブネットから順に連続して割り当てていきます。
使い方
まず、開始となるネットワークアドレス(例:192.168.1.0)を入力します。続いて、各サブネットが収容すべきホスト数をカンマ区切りで指定します(例:50, 20, 10, 2)。本ツールは入力された要件を大きい順に並べ替え、それぞれに対して必要十分な最小サイズのサブネットを割り当てます。隙間なく詰めて配置するため、アドレス空間を無駄なく使えます。
計算式の解説
各ホスト要件 \(h\) に対しては、\(h\) 台のホストに加えてネットワークアドレスとブロードキャストアドレス用の2つを確保する必要があるため、合計で \(h + 2\) 個のアドレスが必要です。プレフィックスは、ブロックサイズは次の式で求められます。
$$\text{Prefix} = 32 - \left\lceil \log_{2}\!\left( h + 2 \right) \right\rceil$$$$\text{Block Size} = 2^{\,32 - \text{Prefix}}$$たとえばホストが50台の場合、必要なアドレスは52個。\(\lceil \log_{2}(52) \rceil = 6\) なので、プレフィックスは /26、ブロックは64アドレス、利用可能なホストは62台となります。
具体例で見る計算
ベースネットワーク 192.168.1.0 に対し、要件が 50・20・10・2 の場合を考えます。50台のLANには /26(64アドレス)が 192.168.1.0 から、20台用には /27(32アドレス)が 192.168.1.64 から、10台用には /28(16アドレス)が 192.168.1.96 から、そして2台のポイントツーポイント接続用には /30(4アドレス)が 192.168.1.112 から割り当てられます。使用アドレスの合計は116個です。
よくある質問(FAQ)
なぜ「+2」なのですか? すべてのIPv4サブネットでは、ネットワークID用に1つ、ブロードキャスト用に1つのアドレスが予約されます。そのため、利用可能なホスト数はブロックサイズから2を引いた数になります。
なぜ大きいサブネットから割り当てるのですか? 大きいサブネットを先に配置することで、各ブロックが本来の境界にきれいに揃い、断片化(フラグメンテーション)を防げるからです。
実用上もっとも小さいサブネットは? /30 は利用可能ホストが2台で、ルーター間接続に最適です。/31 はブロードキャストを持たないポイントツーポイント接続で使われることもあります。