この計算ツールでできること
固体試薬を秤量して溶かし、メスフラスコで一定の最終体積まで定容(メスアップ)すると、特定のモル濃度をもつ溶液ができあがります。この計算ツールは、使用した溶質の質量、その分子量、そして定容した最終体積から、その溶液のモル濃度を算出します。化合物の種類を問わず、また実験室で扱うあらゆる体積スケールに対応しています。
使い方
固体の質量をグラム(g)で、化合物の分子量(モル質量)をグラム毎モル(g/mol)で、そして溶液を定容した最終体積を入力してください。体積の単位は、リットル・ミリリットル・マイクロリットルから選べます。ツールは内部で体積をリットルに換算し、モル濃度を mol/L(M)で表示するとともに、溶かした総モル数と、ミリモル濃度(mM)での値もあわせて示します。
計算式の解説
モル濃度とは、溶液1リットルあたりに含まれる溶質のモル数のことです。モル数は質量を分子量で割った値なので、計算式は $$M = \dfrac{\text{Mass (g)} / \text{MW (g/mol)}}{\text{Volume (L)}}$$ となります。ここで V_final は最終体積(リットル換算)です。ポイントは、これが「加えた溶媒の体積」ではなく「溶液全体の最終体積」を用いる点です。だからこそ、メスフラスコは固体が完全に溶けてから標線まで満たすのです。
計算例
たとえば、塩化ナトリウム(NaCl、分子量 = 58.44 g/mol)を 5 g 溶かし、1 L まで定容したとします。モル数 = \(5 / 58.44 = 0.08556\) mol。モル濃度 = \(0.08556 / 1 = 0.0856\) M、つまり約 85.6 mM となります。
よくある質問
最初に加える水の量は影響しますか? いいえ。重要なのは最終的な全体の体積だけです。まず固体を完全に溶かしてから、標線まで定容してください。
式量しかわからない場合は? ここでは式量と分子量は同じものとして扱えます。試薬ボトルに g/mol で記載されている値をそのまま使ってください。
逆算して必要な質量を求められますか? はい。式を変形して \(\text{質量} = M \times V_{\text{final}} \times \text{MW}\) とすれば求められます。ただし、このツールは既知の質量を出発点としています。