動圧とは?
動圧(記号は q で表されることが多い)とは、運動している流体が単位体積あたりに持つ運動エネルギーのことです。流体を静止状態まで減速させたときに生じる圧力上昇を表し、空気力学・流体力学・空調(HVAC)設計の基礎となる重要な概念です。基本式は $$q = \frac{1}{2} \cdot \rho \cdot v^{2}$$ で、\(\rho\) は流体の密度、\(v\) は流速を示します。
この計算ツールの使い方
流体の密度を 1 立方メートルあたりのキログラム(kg/m³)で、流速を 1 秒あたりのメートル(m/s)で入力すると、動圧がパスカル(およびキロパスカル)で表示されます。海面・気温 15 ℃ の空気なら密度はおよそ 1.225 kg/m³、淡水ならおよそ 1000 kg/m³ を目安にしてください。結果がパスカルで正しく出るよう、両方の入力値は必ず一貫した SI 単位でそろえましょう。
計算式の解説
運動エネルギーは速度の 2 乗に比例するため、動圧は速度が上がるにつれて急激に大きくなります。つまり速度が 2 倍になれば \(q\) は 4 倍になるということです。式の中の \(\frac{1}{2}\) という係数は、運動エネルギーの項 \(\frac{1}{2}mv^{2}\) を単位体積あたりに書き換えたものに由来します(単位体積あたりの質量が密度にあたります)。なお、動圧は静圧とは別物です。ベルヌーイの定理では、この 2 つを足し合わせたものが全圧(よどみ点圧力)になります。
計算例
ある航空機が、密度 1.225 kg/m³ の空気の中を 50 m/s で飛行しているとします。このとき $$q = \frac{1}{2} \times 1.225 \times 50^{2} = 0.5 \times 1.225 \times 2500 = 1531.25 \text{ Pa}$$、すなわち約 1.53 kPa となります。空力技術者は、この値に面積と係数を掛け合わせることで、揚力や抗力を見積もります。
よくある質問
どの単位を使いますか? SI 単位を使用します。密度は kg/m³、流速は m/s、そして得られる圧力はパスカル(Pa)です。
動圧と静圧は同じものですか? いいえ、違います。静圧は流体が周囲に及ぼす圧力で、動圧はその運動によって加わる追加の圧力です。両者を足し合わせたものが全圧(よどみ点圧力)になります。
空気の密度はどの値を使えばよいですか? 標準的な海面の空気はおよそ 1.225 kg/m³ ですが、密度は高度が上がると下がり、気温が下がると上がります。条件に応じて調整してください。