磁束とは?
磁束(Φ)とは、ある面を貫く磁場の総量を表す物理量です。電磁気学における基礎的な量であり、ファラデーの電磁誘導の法則をはじめ、変圧器・発電機・インダクタなどの動作原理の中心となります。磁束のSI単位はウェーバ(Wb)で、1 Wb = 1 T・m² と定義されます。
この計算ツールの使い方
次の3つの値を入力してください。磁束密度(磁場の強さ)B(テスラ:T)、面積A(平方メートル:m²)、そして磁場の向きと面の法線ベクトルとのなす角θ(度)です。計算ツールは、磁束をウェーバ単位で表示するとともに、計算に用いた\(\cos\theta\)の値も併せて返します。
公式の解説
計算の基礎となる式は次のとおりです。
$$\Phi = \text{B (T)} \cdot \text{A (m}^2\text{)} \cdot \cos\!\left(\text{θ (°)}\right)$$
\(\cos\)項は面の向き(傾き)を補正する役割を担います。磁場が面に対して垂直のとき(θ=0°)は \(\cos\theta = 1\) となり、磁束は最大になります。磁場が面に平行のとき(θ=90°)は \(\cos\theta = 0\) となり、面を貫く磁束はゼロです。その中間の角度では、Bのうち面に垂直な成分だけが磁束に寄与します。
計算例
磁束密度 B = 0.5 T の磁場が、面積 A = 2 m² の平らなコイルを、法線に対して θ = 60° の角度で貫いているとします。このとき \(\cos 60° = 0.5\) なので、$$\Phi = 0.5 \times 2 \times 0.5 = 0.5 \text{ Wb}$$ となります。
よくある質問
ウェーバ(Wb)とは何ですか? 1ウェーバとは、1秒間で一様にゼロまで減少させたときに、1巻きのコイルに1ボルトの起電力(EMF)を誘導する磁束のことです。
どの角度を入力すればよいですか? 磁場ベクトルと面の法線(垂直方向)とのなす角を使ってください。面そのものに対する角度ではありません。もし面に対する角度がわかっている場合は、90°からその値を引いてください。
磁束はマイナスになりますか? はい、なります。θが90°〜180°の範囲では \(\cos\theta\) がマイナスになり、これは選んだ法線の向きに対して磁場が反対側から面を貫いていることを示します。