熱損失とは?
熱損失とは、壁・屋根・床・窓といった建物の各部位を通じて、暖かい側から冷たい側へ熱エネルギーが伝わっていく速さのことです。本ツールは、建材の熱貫流に関する基本式を用いて、伝導による熱損失を概算します。物理・工学の普遍的な計算であり、どの国でもそのまま使えます。単位は一貫してメートル法(SI単位)で入力してください。
使い方
対象部位の表面積を平方メートル(m²)で、U値を W/m²·K で入力します(U値が小さいほど断熱性能が高いことを示します)。さらに室内・室外の温度を摂氏(℃)で入力してください。計算ツールは、熱損失の速さ(W)、温度差(ΔT)、そして24時間あたりに失われるエネルギー量(kWh)を表示します。
計算式の解説
基本となる式は $$Q = A \times U \times \Delta T$$ です。Q は熱損失(W)、A は面積(m²)、U は熱貫流率(W/m²·K)、ΔT は室内外の温度差(K:摂氏での温度差と同じ値)を表します。1日あたりのエネルギー量は $$E = Q \times 24 \div 1000$$(kWh)で求められます。
計算例
面積10 m²、U値0.3 W/m²·Kの壁で、室内20 ℃・室外0 ℃の場合を考えます。温度差は \(\Delta T = 20\ \text{K}\)。したがって $$Q = 10 \times 0.3 \times 20 = 60\ \text{W}$$ となります。これを1日分に換算すると $$60 \times 24 \div 1000 = 1.44\ \text{kWh}$$ です。
よくある質問
良いU値の目安は? 現代の断熱壁ではおおむね 0.2〜0.3 W/m²·K を目標とします。一方、古い単板ガラスの窓では5を超えることもあります。
なぜ ℃ ではなく K を使うの? 温度の差であれば 1 K と 1 ℃ は同じ大きさなので、どちらを使っても結果は変わりません。
換気や隙間風(漏気)も含まれますか? いいえ。本ツールは建材を通じた伝導による熱損失のみを対象としています。建物全体の熱損失には、これに加えて換気による損失も含まれます。