この計算ツールでできること
対象地域:日本国内。この計算ツールは、1年間に家庭で消費する燃料と電気から排出される温室効果ガス(二酸化炭素 CO2、メタン CH4、一酸化二窒素 N2O)の年間排出量を試算します。使用している排出係数は、いずれも日本の公式値です。燃料の排出係数は、地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)に基づき公表された令和6年度(2024年度)「算定方法・排出係数一覧」に準拠し、電気の排出係数は令和5年度(2023年度)「電気事業者別排出係数」を採用しています。日本国外でお使いの場合は、これらが日本基準のデフォルト値であり、お住まいの地域の電源構成や燃料規格とは一致しない可能性がある点にご留意ください。
使い方
各燃料の年間使用量を、それぞれの物理単位で入力してください(液体燃料はリットル、プロパンガスは立方メートル、都市ガスはノルマル立方メートル Nm3、電気は kWh)。電力会社を選択すると、その会社に対応した電気のCO2排出係数が適用されます。検針票などに記載された係数があれば、手入力で上書きすることも可能です。燃費(km/L)は、自動車用のガソリン・軽油のリットル数を走行距離(km)に換算し、わずかなCH4・N2Oの項目を計算するためだけに使用します。未入力の場合は10km/Lが適用されます。使用していない項目は0のままにしておいてください。
計算式の解説
各排出源について、年間CO2排出量=使用量×排出係数で求めます。デフォルトの合計排出係数(単位あたりkg-CO2)は次のとおりです。ガソリン 2.32/L、軽油 2.58/L、灯油 2.49/L、A重油 2.71/L、B/C重油 3.00/L、プロパン 3.00/m3、都市ガス 2.21/Nm3、電気は選択した電力会社の係数。自動車用燃料のCH4・N2Oは走行距離1kmあたりで算定し(km=リットル数×燃費km/L)、灯油については燃焼1リットルあたりで算定します。CO2換算(CO2e)には、地球温暖化係数(GWP)としてCH4に25、N2Oに298を用います。
$$\begin{gathered} \text{CO}_2 = \big( 2.32\,G + 2.58\,D + 2.49\,K + 2.71\,H_A + 3.00\,H_{BC} + 3.00\,P + 2.21\,C + f \cdot E \big) \\[1.5em] \text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} G &= \text{Gasoline (L)} \\ D &= \text{Diesel (L)} \\ K &= \text{Kerosene (L)} \\ H_A &= \text{Heavy Oil A (L)} \\ H_{BC} &= \text{Heavy Oil B/C (L)} \\ P &= \text{Propane (m}^3\text{)} \\ C &= \text{City Gas (Nm}^3\text{)} \\ E &= \text{Electricity (kWh)} \\ f &= \text{Company Factor} \end{aligned} \right. \end{gathered}$$
計算例
ガソリン 500L(燃費10km/L)、灯油 80L、都市ガス 100Nm3、電気 3000kWh(東京電力 0.452)の場合。CO2:ガソリン1160、灯油199.2、都市ガス221、電気1356=合計2936.2 kg-CO2/年。CH4:\(5000 \times 0.00001 + 80 \times 0.0000034 = 0.050272\) kg。N2O:\(5000 \times 0.000029 + 80 \times 0.0000006 = 0.145048\) kg。CO2換算(CO2e)は約2980.7 kg。これは家庭の全国平均である約2470 kg-CO2/年を上回る水準です。
よくある質問
なぜCH4とN2Oはこれほど少ないのですか?燃焼で発生するガスの大半はCO2であり、メタンと一酸化二窒素は質量ベースではごくわずかです。ただし温暖化への影響力が大きいため、CO2換算ではそれぞれ25倍・298倍として加算しています。
電気の排出係数はどれを選べばよいですか?契約している小売電気事業者が公表している係数があれば、それを手入力欄で入力してください。なければお住まいの地域の電力会社を選びます。いずれも選択しない場合は、代替値0.444が適用されます。
排出係数の精度はどの程度ですか?これらは日本の標準的なGHG算定値であり、毎年更新されます。公式な報告に用いる際は、最新の引用元PDFと照合してご確認ください。