一回拍出量とは?
一回拍出量(SV:Stroke Volume)とは、心臓が1回拍動するごとに左心室から送り出される血液量のことで、1拍あたりのミリリットル(mL/拍)で表します。心機能を評価するうえで重要な指標であり、安静時の成人ではおよそ60〜100 mL/拍が目安です。この計算ツールでは、2通りの方法で一回拍出量を求められます。心拍出量と心拍数から計算する方法と、心室が血液で満たされたときの容積と収縮後の容積の差から計算する方法です。
計算ツールの使い方
まず計算方法を選びます。心拍出量から求める場合は、心拍出量(L/分)と心拍数(拍/分)を入力します。心室容積から求める場合は、拡張末期容積(EDV:心室が血液で満たされたときの容積)と収縮末期容積(ESV:収縮後の容積)をミリリットルで入力します。結果は1拍あたりのmLで即座に表示されます。
計算式の解説
心拍出量とは1分間に送り出される血液の総量で、一回拍出量×心拍数で求められます。これを変形するとSV = 心拍出量 ÷ 心拍数となります。
$$\text{SV} = \frac{\text{Cardiac Output (L/min)} \times 1000}{\text{Heart Rate (bpm)}}$$心拍出量は通常L/分、一回拍出量はmLで表すため、心拍出量に先に1000を掛けて単位をそろえます。もう一つの方法として、一回拍出量は1拍ごとに心室から排出される血液量そのものなので、SV = EDV − ESVでも求められます。
$$\text{SV} = \text{End-Diastolic Volume (mL)} - \text{End-Systolic Volume (mL)}$$
計算例
たとえば、ある患者の心拍出量が5 L/分、心拍数が70拍/分だとします。\(\text{SV} = (5 \times 1000) \div 70 = 5000 \div 70 \approx\) 71.4 mL/拍となり、健康的な値です。容積を使う場合は、EDVが120 mL、ESVが50 mLとすると、\(\text{SV} = 120 - 50 =\) 70 mL/拍となります。
よくある質問
正常な一回拍出量はどのくらいですか? 安静時の成人でおおよそ60〜100 mL/拍が目安ですが、体格や体力によって変動します。
一回拍出量と駆出率(EF)の関係は? 駆出率 = SV ÷ EDV × 100% で求められます。SVが70 mL、EDVが120 mLの場合、EFは約58%です。
運動すると一回拍出量は変わりますか? はい。運動中は心臓がより多く血液を満たし、力強く収縮するため一回拍出量が増え、心拍出量も上昇します。なお、このツールは教育目的のものであり、医学的な診断に用いるものではありません。