トランスフェリン飽和度(TSAT)とは?
トランスフェリン飽和度(TSAT)は、鉄代謝を評価する検査(鉄関連検査)で重視される指標のひとつです。体内で鉄を運ぶタンパク質「トランスフェリン」が、いまどのくらい鉄を抱えているかを示します。計算方法は、血清鉄を総鉄結合能(TIBC)で割り、100を掛けるだけ。臨床ではフェリチンと合わせて、鉄欠乏や鉄過剰、慢性疾患に伴う貧血などの評価に用いられます。
計算ツールの使い方
血清鉄の値とTIBCの値を入力してください。いずれも通常はマイクログラム/デシリットル(µg/dL)で報告されます。ツールは血清鉄をTIBCで割り、100を掛けて、飽和度をパーセントで表示します。比率が無次元になるよう、両方の検査値は必ず同じ単位で入力してください。
計算式の解説
計算式はとてもシンプルで、$$\text{TSAT \%} = \frac{\text{Serum Iron}}{\text{TIBC}} \times 100$$ です。TIBCは血中のタンパク質が結合できる鉄の最大量を表すため、この比率は「結合できる容量のうち、どれだけ実際に使われているか」を示します。血清鉄が高いほど、またTIBCが低いほど、パーセンテージは大きくなります。
計算例
たとえば血清鉄が100 µg/dL、TIBCが300 µg/dLの場合、$$\text{TSAT} = \frac{100}{300} \times 100 = 33.33\%$$ となります。これは成人のおおよその基準範囲である20〜50%の範囲内に収まります。
よくある質問(FAQ)
TSATの正常値は? 多くの検査機関では20〜50%を正常とみなしますが、基準範囲は検査機関や患者さんの状態によって異なります。
TSATが低い場合は? TSATが約20%を下回る場合は、特にフェリチンも低いときに鉄欠乏が疑われます。
TSATが高い場合は? 45〜50%を超える値は、ヘモクロマトーシスなどの鉄過剰状態を示唆することがあり、通常はさらなる精密検査が必要です。なお、このツールは教育目的のものであり、医師による診断・助言に代わるものではありません。