浮力計算ツールとは?
このツールは、流体中に完全または部分的に沈んだ物体が受ける、上向きの浮力を計算します。計算の根拠となるのは「物体が押しのけた流体の重さと浮力は等しい」というアルキメデスの原理です。水・油・空気・海水など、あらゆる流体に対応し、地球以外の天体でも使えます。密度と重力の値を変えるだけで、さまざまな条件の浮力を求められます。
使い方
入力するのは次の3つの値です。流体の密度(kg/m³、淡水は約1000、海水は約1025、空気は約1.225)、押しのけた体積(m³。物体が押しのけた流体の体積で、沈んでいる部分の体積に等しくなります)、そして重力加速度(地球上では9.81 m/s²)です。入力すると、浮力(ニュートン)と、それに相当する押しのけた流体の質量が表示されます。
計算式の解説
基本となる式は Fb = ρ · g · V です。ρ(ロー)は流体の密度、g は重力、V は押しのけた体積を表します。ρ · V で押しのけた流体の質量が求まり、これに g を掛けると、その質量が重さ(力)に変換されます。浮力は押しのけた流体だけで決まり、物体そのものの素材には左右されません。だからこそ、同じ鋼でも、押しのける体積が大きい船は浮き、小さな鉄球は沈むのです。
計算例
体積0.05 m³の密閉された箱を、地球上(g = 9.81 m/s²)で淡水(ρ = 1000 kg/m³)に完全に沈めるとします。浮力は Fb = 1000 × 9.81 × 0.05 = 490.5 N です。これは押しのけた水50 kgの重さに相当します。つまり箱の重さが490.5 Nより軽ければ浮き、重ければ沈みます。
重力と参照定数
重力加速度重力は、変位した流体がどの程度強く引き付けられるか、したがって浮力の大きさを決めます。標準地球重力が通常のデフォルトです。他の天体は地球外問題や比較問題のためにリストされています。
| 天体 | 重力(m/s²) |
|---|---|
| 地球(標準、g₀) | 9.80665 |
| 月 | 1.62 |
| 火星 | 3.71 |
| 木星(雲頂部) | 24.79 |
変数と単位(SI)
| 記号 | 量 | SI単位 |
|---|---|---|
| \(\rho\) | 流体密度(ロー) | kg/m³ |
| \(V\) | 変位体積(体積) | m³ |
| \(g\) | 重力加速度(重力) | m/s² |
| \(F_b\) | 浮力 | N(ニュートン) |
すべての3つの入力をSI単位で保つと、結果はニュートンで出されます:\(F_b = \rho \, g \, V\)。リットルを立方メートルに変換するには1000で割り、グラム/cm³をkg/m³に変換するには1000を掛けます。
よくある質問
物体の重さは浮力に関係しますか? いいえ。浮力は押しのけた流体の体積・密度・重力だけで決まります。物体の重さは「浮くか沈むか」を左右しますが、浮力そのものの大きさには影響しません。
どの体積を入力すればよいですか? 実際に押しのけた流体の体積、つまり沈んでいる部分の体積を入力してください。完全に沈んだ物体なら全体の体積、浮いている物体なら水面より下の部分だけになります。
空気や気体にも使えますか? はい。まわりの気体の密度(空気なら約1.225 kg/m³)を入力すれば、気球や飛行船の揚力の概算にも使えます。