この計算機でできること
このツールは、米国の全国電気工事規程(NEC, National Electrical Code 第220条)の標準計算法を用いて、一戸建て住宅の総電気負荷と、必要となる最小サービス容量(アンペア)を試算します。対象は公称240V単相給電の米国住宅配線です。なお、日本の電気設備技術基準とは規格が異なるため、米国の物件向けの目安としてご利用ください。算出結果はあくまで学習用の概算であり、最終的な容量の決定は有資格の電気技師(ライセンス保持者)が、お住まいの地域で採用されている最新版のNECに照らして検証する必要があります。
使い方
まず住宅の空調対象床面積を平方フィート(ft²)で入力します。次に20アンペアの小型機器分岐回路の数を入力してください(NECではキッチン・ダイニング向けに最低2回路が求められます)。さらに給湯器、食器洗い機、乾燥機、レンジ、空調(HVAC)など固定機器の銘板VA値の合計を入力します。計算機が総ボルトアンペア(VA)と、それに相当するサービス容量(アンペア)を返します。
計算式の解説
一般照明・コンセント負荷は1平方フィートあたり3VAで算定します。小型機器回路は1回路につき1,500VAを加算します。固定機器負荷は銘板定格をそのまま加算します。
$$\text{総VA} = 3 \times \text{床面積} + 1{,}500 \times \text{回路数} + \text{固定機器負荷}$$
最小サービス容量は、総VAを240Vで割って求めます。
$$I = \frac{\text{Total VA}}{240}$$
計算例
床面積2,000ft²、小型機器回路3つ、固定機器負荷10,000VAの住宅の場合:一般照明=\(3 \times 2{,}000 = 6{,}000\,\text{VA}\)、小型機器=\(1{,}500 \times 3 = 4{,}500\,\text{VA}\)、固定機器=\(10{,}000\,\text{VA}\)。合計=\(20{,}500\,\text{VA}\)。サービス容量=$$20{,}500 \div 240 \approx 85.4\,\text{A}$$となるため、100Aのサービスで十分対応できます。
よくある質問
需要率(デマンドファクター)は含まれますか? いいえ。この簡易版はNECの需要率(例:100%/40%ルール)を適用せず、各負荷を単純に合計しています。実際の設計では需要率が適用され、合計値が小さくなる場合があります。
なぜ240Vなのですか? 米国の住宅給電はスプリットフェーズ方式の120/240Vです。240Vを用いることで、2本の非接地導体に対するサービス容量(アンペア)が求められます。
小型機器回路はいくつ必要ですか? NECでは最低2つの20A回路が必須です。多くの住宅では3回路以上を備えています。