パレット積載計算機とは?
パレット積載計算機は、1枚のパレットに何個のカートン(ケースや箱)を積めるかを試算するツールです。パレットとケースの底面寸法をもとに1段あたりのケース数を割り出し、設定した最大高さの範囲で何段積めるかを計算して、1パレットあたりの合計カートン数を求めます。物流計画、運賃の見積もり、倉庫のロケーション設計、コンテナへの積み付けなど、さまざまな場面で欠かせない計算です。
使い方
まずパレットの寸法を入力します(欧州規格のEURパレットは120×80cm、米国規格のGMAパレットは121.9×101.6cmが標準です。日本ではJIS規格のT11型「11型パレット」110×110cmが広く使われており、地域によって標準寸法が異なる点にご注意ください)。次にケースの長さ・幅・高さを入力します。最後に、許容される最大積み上げ高さ(トラックの荷台や倉庫ラックの開口高さなど)と、パレット本体の厚み(高さ)を設定します。本計算機はケースの2通りの向きを両方試し、1段により多く積めるレイアウトを自動的に採用します。
計算式の解説
1段あたりのケース数は、各方向に何個のケースが収まるかで求めます。\( \lfloor \text{パレット長} / \text{ケース長} \rfloor \times \lfloor \text{パレット幅} / \text{ケース幅} \rfloor \) を計算し、ケースを90度回転させた配置 \( \lfloor \text{パレット長} / \text{ケース幅} \rfloor \times \lfloor \text{パレット幅} / \text{ケース長} \rfloor \) と比較して、より多く積めるほうを採用します。段数は \( \lfloor (\text{最大高さ} - \text{パレット厚}) / \text{ケース高さ} \rfloor \) で求めます。合計は単純に「1段あたりのケース数 × 段数」です。なお「面積上の最大値」は、パレット面積をケース面積で割った理論上の上限値で、向きによる無駄を無視した数値です。
$$ \begin{gathered} \text{Total} = C_{\text{layer}} \times L \\[1.5em] \text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} C_{\text{layer}} &= \max\!\left( \left\lfloor \tfrac{\text{Pallet L}}{\text{Case L}} \right\rfloor \left\lfloor \tfrac{\text{Pallet W}}{\text{Case W}} \right\rfloor,\; \left\lfloor \tfrac{\text{Pallet L}}{\text{Case W}} \right\rfloor \left\lfloor \tfrac{\text{Pallet W}}{\text{Case L}} \right\rfloor \right) \\[0.4em] L &= \left\lfloor \dfrac{\text{Max Height} - \text{Base}}{\text{Case H}} \right\rfloor \end{aligned} \right. \end{gathered} $$
計算例
パレット120×100cm、ケース40×30×25cm、最大積み上げ高さ180cm、パレット厚15cmの場合。配置A:\( \lfloor 120/40 \rfloor = 3 \)、\( \lfloor 100/30 \rfloor = 3 \) → 1段9個。配置B:\( \lfloor 120/30 \rfloor = 4 \)、\( \lfloor 100/40 \rfloor = 2 \) → 1段8個。最適=9個。使用可能な高さ=\( 180 - 15 = 165 \)cm、段数=\( \lfloor 165/25 \rfloor = 6 \)段。合計=\( 9 \times 6 = 54 \)カートンとなります。
$$ 9 \times 6 = 54 $$
よくある質問
オーバーハング(はみ出し)やインターロック積みには対応していますか? いいえ。本計算機は、ケースがパレットの底面内に収まり、単純なブロック積み(柱状の積み付け)で重ねることを前提としています。インターロック積みやレンガ積みのパターンでは結果が異なる場合があります。
なぜ「面積上の最大値」が1段あたりのケース数より大きくなるのですか? 面積による計算では、箱を分割できないという現実を無視しているため、実際の積み付けでは隙間が生じます。向きを考慮した数値こそが、現実に達成できる個数です。
どの単位を使えばよいですか? すべての寸法で同じ単位(ここではセンチメートル)を使ってください。比率を正しく計算するために統一が必要です。