屋根の積雪荷重とは?
屋根の積雪荷重とは、積もった雪が屋根に与える下向きの重さのことで、1平方フィートあたりのポンド(psf)で表します。これを把握しておくと、住宅の所有者・施工業者・技術者が、屋根に過大な負荷がかかる危険がないかを判断し、雪下ろしや補強の要否を決める際に役立ちます。本ツールでは2つの方法を用意しています。1つは測定した積雪深と密度から手早く見積もる方法、もう1つは地上積雪荷重をもとにした米国基準ASCE 7の平屋根公式です。なお、psf(ポンド毎平方フィート)はヤード・ポンド法の単位で、日本では一般にkg/m²やkN/m²が用いられる点にご注意ください。
使い方
現場での手早い見積もりには、積雪深&密度を選び、屋根上の積雪が何インチあるか、そしておおよその密度を入力します。新雪のさらさらした雪は約7 lb/ft³、落ち着いた雪は約15、湿った雪や締まった雪は約30、固い氷では57近くになります。基準に基づく設計を行う場合は、ASCE 7 地上積雪荷重を選び、地上積雪荷重\(p_g\)(地域の積雪マップから取得)に加え、建物に応じた暴露係数(\(C_e\))、温度係数(\(C_t\))、重要度係数(\(I_s\))を入力してください。
計算式の解説
積雪深による方法では、次の式で求めます。
$$p = \frac{\text{Snow Depth (in)}}{12} \times \text{Density (lb/ft}^3\text{)}$$インチを12で割ることで深さをフィートに換算し、それに密度(1立方フィートあたりのポンド)を掛けると、1平方フィートあたりの荷重が得られます。ASCE 7の方法では次の式を用います。
$$p_f = 0.7 \times C_e \times C_t \times I_s \times p_g \text{ (psf)}$$0.7は平屋根の基本暴露係数で、その他の係数は風の暴露、暖房の有無、建物の重要度に応じて調整するためのものです。
計算例
たとえば、落ち着いた雪が12インチ積もっており、密度が15 lb/ft³だったとします。
$$p = \frac{12}{12} \times 15 = 1 \times 15 = 15 \text{ psf}$$屋根の100 ft²の範囲に換算すると、雪の重さは1,500 lbに相当します。
よくある質問
これは公式な工学ツールですか? いいえ、あくまで概算を提供するものです。ASCE 7の方法は米国基準の形式に従っていますが、最終的な設計は有資格の技術者と地域の基準値に基づいて行う必要があります。
屋根はどれくらいの積雪荷重に耐えられますか? 米国の住宅用屋根の多くは、おおよそ20〜40 psf程度を想定して設計されていますが、これは条件によって大きく異なります。お住まいの地域の建築基準(日本の場合は建築基準法や各自治体の指定積雪量)を必ず確認してください。
なぜ湿った雪はこれほど重要なのですか? 重さを左右するのは深さではなく密度だからです。湿った雪は、同じ1フィートでも新雪の数倍の重さになることがあります。