動粘度とは?
動粘度(ν、ギリシャ文字のニュー)は、流体が重力の作用を受けて流れるときの流れにくさを、その密度も考慮して表した指標です。具体的には、粘度(絶対粘度)μを密度ρで割った値として定義されます。粘度μが流体内部の摩擦そのものを直接示すのに対し、動粘度は「その質量を持つ流体がどれだけスムーズに流れるか」を表します。SI単位は平方メートル毎秒(m²/s)ですが、工学分野や潤滑油の規格では、ストークス(St)やセンチストークス(cSt)が広く使われています。
この計算ツールの使い方
粘度μをパスカル秒(Pa·s)で、密度ρをキログラム毎立方メートル(kg/m³)で入力してください。ツールがμをρで割り、動粘度をm²/sで算出すると同時に、ストークスおよびセンチストークスへ自動換算して表示します。本ツールは国や地域を問わず、あらゆるニュートン流体に共通して利用できます。
計算式の解説
基本となる式は $$\nu = \dfrac{\mu}{\rho}$$ です。たとえば20 ℃の水は、粘度が約0.001 Pa·s、密度が1000 kg/m³なので、 $$\nu = 0.001 / 1000 = 0.000001\ \text{m}^2/\text{s}$$ すなわち1 cStとなります。\(1\ \text{m}^2/\text{s} = 10{,}000\ \text{St}\)、\(1{,}000{,}000\ \text{cSt}\) に相当するため、単位換算は単純な掛け算で済みます。
計算例
ある軽質油の粘度が \(\mu = 0.085\ \text{Pa}\cdot\text{s}\)、密度が \(\rho = 850\ \text{kg/m}^3\) だとします。このとき $$\nu = 0.085 / 850 = 0.0001\ \text{m}^2/\text{s} = 1\ \text{St} = 100\ \text{cSt}$$ となります。
よくある質問
粘度と動粘度の違いは? 粘度(μ)は流体内部の摩擦を表すのに対し、動粘度(ν)は粘度を密度で割った値で、重力下での流れやすさを表します。
どの単位を使えばよいですか? μにはPa·s、ρにはkg/m³を使えば、νがm²/sで得られます。ツールではStとcStも併せて表示されます。
なぜ密度が分母にくるのですか? 同じ内部摩擦でも、密度が高い流体ほど動きにくくなります。密度で割ることで、重力によって生じる流れの挙動だけを取り出せるのです。