電気分解計算ツールとは?
この計算ツールはファラデーの電気分解第一法則を用いて、電解質に電流を流したときに電極に析出する物質(または気体として発生する物質)の量を求めます。基本物理定数にもとづく普遍的な物理・化学のツールなので、国や地域を問わずどこでも使えます。
使い方
電流(アンペア)、時間(秒)、物質のモル質量(グラム毎モル)、そしてイオン1個あたりに移動する電子数(n)を入力します(例:Cu²⁺ なら \(n = 2\)、Ag⁺ なら \(n = 1\)、Al³⁺ なら \(n = 3\))。析出する質量(グラム)、流れた総電気量、生成した物質のモル数が表示されます。
計算式の解説
析出する質量は次の式で求められます。
$$m = \dfrac{I \cdot t \cdot M}{n \cdot F}$$
ここで \(Q = I \cdot t\) は総電気量(クーロン)です。これを \(n \cdot F\)(\(F = 96485 \ \text{C/mol}\) はファラデー定数)で割ると物質のモル数が得られ、さらにモル質量 \(M\) を掛けることでモル数をグラムに換算します。\(n \cdot F\) は、物質1モルを析出させるのに必要な電気量を表します。
計算例
たとえば、硫酸銅水溶液に 2 A の電流を1時間(3600秒)流したとします。銅は \(M = 63.55 \ \text{g/mol}\)、\(n = 2\) です。電気量は \(Q = 2 \times 3600 = 7200 \ \text{C}\)。質量は $$\frac{7200 \times 63.55}{2 \times 96485} = \frac{457560}{192970} \approx 2.371 \ \text{g}$$ となり、銅が約2.371グラム析出します。
よくある質問
n とは何ですか? 電極反応でイオン1個あたりに授受される電子の数で、イオンの電荷の大きさに等しくなります。
なぜ F = 96485 なのですか? ファラデー定数は電子1モル分の電気量(約96485クーロン毎モル)だからです。
秒ではなく分を使えますか? いいえ。まず時間を秒に換算してください(分は60倍、時間は3600倍します)。