このツールでできること
このツールは、2値の診断検査や分類モデルの性能を評価します。2×2の混同行列を構成する4つのセル——真陽性(TP)、偽陰性(FN)、真陰性(TN)、偽陽性(FP)——を入力すると、感度(sensitivity)、特異度(specificity)、陽性的中率・陰性的中率(PPV/NPV)、そして全体の正診率(accuracy)を算出します。これらの指標は、医療・疫学・機械学習の分野で幅広く使われています。
使い方
あなたの研究結果やモデルの出力から、各結果の件数を入力してください。「陽性」とは通常、対象の状態が「あり」であること(またはモデルが陽性クラスと予測したこと)を指します。TPとFPは検査が陽性と判定したケース、TNとFNは陰性と判定したケースです。計算ボタンを押すと、5つの指標がすべてパーセント表示で確認できます。
計算式の解説
感度 \(= \text{TP} / (\text{TP} + \text{FN})\) は、本当に陽性であるケースをどれだけ正しく拾い上げられるかを示します。値が高いほど、見逃される患者が少ないことを意味します。特異度 \(= \text{TN} / (\text{TN} + \text{FP})\) は、健康な人をどれだけ正しく除外できるかを示し、値が高いほど誤検知(偽陽性)が少ないことを表します。PPV \(= \text{TP} / (\text{TP} + \text{FP})\) は陽性という結果が本当に陽性である確率、NPV \(= \text{TN} / (\text{TN} + \text{FN})\) は陰性という結果が本当に陰性である確率です。正診率 \(= (\text{TP} + \text{TN}) / \text{全体}\) は、全体としての正確さをまとめた指標です。
$$\text{Sensitivity} = \frac{\text{TP}}{\text{TP} + \text{FN}} \times 100\%$$$$\text{Specificity} = \frac{\text{TN}}{\text{TN} + \text{FP}} \times 100\%$$$$\text{PPV} = \frac{\text{TP}}{\text{TP} + \text{FP}} \times 100\%$$$$\text{NPV} = \frac{\text{TN}}{\text{TN} + \text{FN}} \times 100\%$$$$\text{Accuracy} = \frac{\text{TP} + \text{TN}}{\text{TP} + \text{FN} + \text{TN} + \text{FP}} \times 100\%$$
計算例
ある検査で \(\text{TP} = 90\)、\(\text{FN} = 10\)、\(\text{TN} = 80\)、\(\text{FP} = 20\) だったとします。
$$\text{感度} = \frac{90}{90 + 10} = 90\%$$$$\text{特異度} = \frac{80}{80 + 20} = 80\%$$$$\text{PPV} = \frac{90}{90 + 20} \approx 81.82\%$$$$\text{NPV} = \frac{80}{80 + 10} \approx 88.89\%$$$$\text{正診率} = \frac{90 + 80}{200} = 85\%$$よくある質問
感度と特異度の違いは何ですか? 感度は、その状態を持つ人をどれだけ正しく検出できるかを測る指標です。一方、特異度は、その状態を持たない人をどれだけ正しく「陰性」と判定できるかを測ります。
PPV・NPVが感度・特異度と異なるのはなぜですか? 的中率(PPV・NPV)はサンプル内の有病率(罹患率)に左右されます。これに対して感度と特異度は、検査そのものに備わった固有の性質です。
感度100%でも役に立たない検査はありますか? あります。全員を「陽性」と判定する検査は感度100%になりますが、特異度は0%です。つまり、2つの指標は常にセットで評価することが大切です。