エントロピー変化とは?
エントロピー(S)は、熱力学系の「乱雑さ」、つまり取りうるミクロな状態(微視的配置)の数を表す量です。エントロピー変化(ΔS)は、ある過程でその乱雑さがどれだけ変化したかを示します。一定温度のもとで熱が可逆的にやり取りされる場合、エントロピー変化は単純に「加えられた熱量÷絶対温度」で求められます。この計算機は、基本式 \(\Delta S = q_{\text{rev}} / T\) を用いて、ΔS をジュール毎ケルビン(J/K)で算出します。
この計算機の使い方
可逆的に移動した熱量 q をジュール(J)で入力します。熱が系に流れ込むときは正の値、系から出ていくときは負の値を使ってください。次に、絶対温度 T をケルビン(K)で入力します。摂氏(℃)からは 273.15 を足して換算することを忘れないでください。計算機は q を T で割り、エントロピー変化 ΔS を J/K で返します。
計算式の解説
定義式は次のとおりです。
$$\Delta S = \frac{q_{\text{rev}}}{T}$$ここで qrev は可逆過程に沿ってやり取りされる熱量、T はケルビン単位の一定の絶対温度です。温度が分母にあるため、同じ熱量でも温度が低いほどエントロピー変化は大きくなります。化学反応の場合は、標準モルエントロピーを足し合わせる別の形 \(\Delta S = \sum S_{\text{生成物}} - \sum S_{\text{反応物}}\) も使われます。
計算例
300 K に保たれた系が、1000 J の熱を可逆的に吸収したとします。このとき、
$$\Delta S = \frac{1000\ \text{J}}{300\ \text{K}} = \mathbf{3.3333\ \text{J/K}}$$符号が正であることから、系が熱を吸収してエントロピーが増加したことがわかります。
よくある質問
なぜ温度はケルビンでなければならないのですか? エントロピーは絶対温度(熱力学温度)を用いて定義されているためです。摂氏を使うと誤った結果になり、0 ℃ 付近では定義できない値になってしまいます。
ΔS は負になることがありますか? はい。熱が系から出ていく場合(q が負)、ΔS は負になり、系がより秩序立った状態になることを意味します。
ΔS の単位は何ですか? ジュール毎ケルビン(J/K)です。モルエントロピーを求めるには、モル数で割って J/(mol·K) とします。