この計算ツールでできること
「魚の水銀摂取量計算ツール」は、魚や魚介類を1食食べたときに体に取り込む水銀の量をマイクログラム(µg)単位で推定します。水銀の多くはメチル水銀という形で魚の体内に蓄積し、特に妊娠中の方、授乳中の方、小さなお子さまにとって注意が必要な成分です。本ツールは特定の国に限定しない一般的な栄養ツールで、安全上限との比較には国際的に広く引用されているEFSA/JECFAの暫定耐容週間摂取量(PTWI)を用いています。なお、日本では厚生労働省が妊婦向けに魚介類の摂食量の目安を別途示していますので、国内の方はそちらも併せてご確認ください。
使い方
まず魚1食分の重さをグラム(g)で入力します(一般的な1食は約140〜170gです)。次に、水銀濃度をグラムあたりのマイクログラム(µg/g)で入力してください。濃度の数値は食品安全データベースから得られます。例えばサケのような水銀の少ない魚は約0.02µg/gですが、生マグロやメカジキなど水銀の多い魚では0.3〜1.0µg/gに達することもあります。任意で体重を入力すると、あなたの週間耐容摂取量と、この1食がその何%にあたるかも確認できます。
計算式の解説
基本となる計算はとてもシンプルで、$$\text{水銀 (µg)} = \text{1食分 (g)} \times \text{濃度 (µg/g)}$$です。週間上限には、体重1キログラムあたりメチル水銀1.6µgという暫定耐容週間摂取量を使用します。つまり体重70kgの成人なら、上限は1週間あたり112µgとなります。1食分の水銀量をこの上限で割ることで、表示されるパーセンテージが算出されます。
計算例
水銀濃度0.5µg/gの魚を200g食べたとしましょう。水銀量は \(200 \times 0.5 = 100\,\text{µg}\) 100µg です。体重70kgの成人の場合、週間上限は \(70 \times 1.6 = 112\,\text{µg}\) なので、この1食だけで週間耐容摂取量の \(100 \div 112 \approx 89\%\) を使うことになります。
よくある質問
魚のメチル水銀は、体温計に入っている水銀と同じものですか? いいえ、違います。魚で健康上問題となるのは有機水銀であるメチル水銀で、体内に効率よく吸収され、蓄積していきます。
水銀が最も少ない魚はどれですか? サケ、イワシ、アンチョビ(カタクチイワシ)、エビ、ティラピアなどは一般に水銀が少ない魚です。一方、サメ、メカジキ、キングマカレル、大型のマグロは水銀が多くなります。
これは医療上のアドバイスですか? いいえ。本ツールはあくまで教育を目的とした概算です。特に妊娠中は、お住まいの国の食品安全当局の指針や医師の助言に従ってください。