この計算ツールでできること
濃酸モル濃度計算ツールは、濃酸や原液(ストック試薬)のラベルに記載された情報——質量パーセント(%w/w)、密度、モル質量——から、モル濃度(mol/L、M)を一発で算出します。これは国や地域を問わず通用する普遍的な化学計算で、どこでもそのまま使えます。塩酸、硫酸、硝酸、アンモニア水といった定番試薬の希釈液を調製するときに特に便利です。
計算式の解説
使用する基本式は次のとおりです。
$$M = \frac{10 \times \text{ %w/w} \times \rho}{MW}$$
ここで \(\text{ %w/w}\) は溶質の質量パーセント、\(\rho\) は溶液の密度(g/mL)、\(MW\) は溶質のモル質量(g/mol)です。溶液1Lの質量は \(1000 \times \rho\) グラムになります。これに \(\text{ %w/w}/100\) を掛けると溶質のグラム数が得られ、\(MW\) で割るとモル数になります。定数をまとめると(\(1000 \div 100 = 10\))、すっきりとした係数「10」が現れるわけです。
使い方
ボトルに表示されている質量パーセント(例:濃塩酸なら 37)、密度(g/mL、例:1.19)、溶質のモル質量(例:塩酸 HCl なら 36.46 g/mol)を入力してください。モル濃度(mol/L)が表示されます。
計算例
濃塩酸の場合:\(\text{ %w/w} = 37\)、\(\rho = 1.19 \text{ g/mL}\)、\(MW = 36.46 \text{ g/mol}\)。
$$M = \frac{10 \times 37 \times 1.19}{36.46} = \frac{440.3}{36.46} \approx 12.08 \text{ mol/L}$$
これは試薬グレードの塩酸でおなじみの「約12 M」という値とぴったり一致します。
よくある質問
なぜ係数が「10」なのですか? 1L あたり 1000 mL を、パーセントを分数に直すための 100 で割ったものです(\(1000 \div 100 = 10\))。
どの密度を使えばいいですか? 指定温度における濃溶液の密度を使います。通常はメーカーの分析証明書(CoA)に記載されています。
塩基にも使えますか? はい。質量パーセント・密度・溶質のモル質量がわかる溶液であれば何にでも使え、アンモニア水や水酸化ナトリウム水溶液にも対応します。