冷媒充填量計算ツールとは?
このツールは、スプリット型エアコン(室内機・室外機分離型)やヒートポンプの総冷媒充填量を概算するためのものです。メーカーは室外機(コンデンシングユニット)を、標準的な配管長(多くは15ftまたは25ft)を前提に、あらかじめ冷媒を充填して出荷します。設置時に液管がこれより長くなる場合は、機器の銘板(データプレート)に記載された1フィートあたりの追加量に基づいて、冷媒を追加する必要があります。本計算ツールは、工場出荷時のベース充填量、配管長に応じた調整量、その他の補正値を合算し、結果をオンス・ポンド・グラムで表示します。なお、本ツールは米国などで一般的なフィート(ft)・オンス(oz)単位の機器を想定しています。日本国内の機器ではメートル・グラム単位での指定や独自の計算方法が使われることが多いため、必ず使用する機器の仕様に従ってください。
使い方
液管の長さ(フィート)、メーカー指定の1フィートあたり追加量(3/8インチの液管では \(0.6\,\text{oz/ft}\) が一般的)、総量を求めたい場合は工場出荷時のベース充填量、そしてその他の調整値を入力します。ベース充填量と追加レートは機器の銘板または据付説明書に記載されています。必ずそれらの数値を優先してください。
計算式
総充填量は次の式で求められます。
$$Q_{total} = Q_{base} + (L \times r) + Q_{adj}$$ここで \(Q_{base}\) は工場出荷時のベース充填量(oz)、\(L\) は液管の長さ(ft)、\(r\) は1フィートあたりの追加量(oz/ft)、\(Q_{adj}\) はその他の調整量(oz)です。単位換算は \(Q_{lb} = Q_{oz}/16\) および \(Q_{g} = Q_{oz}\times 28.3495\) を用います。
計算例
ある機器が \(64\,\text{oz}\) のベース充填量で出荷され、銘板には標準長を超えた分について \(0.6\,\text{oz/ft}\) を追加すると指定されているとします。配管長が \(25\,\text{ft}\) の場合は次のようになります。
$$Q_{total} = 64 + (25 \times 0.6) + 0 = 79\,\text{oz}$$これは \(79 / 16 = 4.94\,\text{lb}\)、グラムに換算すると約 \(2240\,\text{g}\) に相当します。
よくある質問
1フィートあたりの追加量はどの値を使えばよいですか? メーカーの据付説明書に記載された値を使用してください。3/8インチの液管では \(0.6\,\text{oz/ft}\) が代表的な数値ですが、配管径や冷媒の種類によって変わります。
配管が短い場合は減らす必要がありますか? 説明書によっては、配管が工場充填時の長さより短い場合に冷媒を抜くよう指定されていることがあります。その場合は「その他の調整量」にマイナスの値を入力してください。
計量しながら充填する作業の代わりになりますか? いいえ。これはあくまで概算です。実際には必ずスケール(はかり)による計量、サブクール(過冷却度)、スーパーヒート(過熱度)の測定を、メーカーの手順に従って行い確認してください。