不飽和度とは?
不飽和度(DoU)は「水素不足指数(IHD)」とも呼ばれ、分子式だけをもとに、その分子にいくつの環と π 結合(二重結合・三重結合)が含まれているかを示す数値です。不飽和度1につき、環1つまたは π 結合1つに対応します。二重結合は1、三重結合は2、環は1として数えます。有機化合物の構造を推定するうえで、もっとも手軽で素早いチェック方法のひとつです。
この計算ツールの使い方
分子に含まれる炭素(C)、水素(H)、窒素(N)、ハロゲン(X=F、Cl、Br、I)の原子数を入力します。酸素や硫黄など二価の原子は計算結果に影響しないため、入力する必要はありません。「計算」を押すと、環と π 結合の合計数が表示されます。
計算式の解説
一般的な計算式は次のとおりです。
$$\text{DoU} = \dfrac{2C + 2 + N - H - X}{2}$$
一価のハロゲンは余分な水素と同じように働くため引き算します。三価の窒素は水素相当の結合能を1つ増やすため足し算します。二価の酸素や硫黄は不飽和度に影響しないので、まったく考慮しません。
計算例
ベンゼン C6H6 の場合:$$\text{DoU} = \dfrac{2\times 6 + 2 + 0 - 6 - 0}{2} = \dfrac{12 + 2 - 6}{2} = \dfrac{8}{2} = \mathbf{4}$$これはベンゼンが持つ3つの二重結合と1つの環、合わせて不飽和度4と一致します。
よくある質問
結果が0のときは何を意味しますか? 不飽和度が0なら、その分子は完全に飽和しており、環も多重結合も存在しないことを意味します(例:ヘキサンのようなアルカン)。
なぜ酸素は計算に出てこないのですか? 酸素は二価で、水素の数を変えずに鎖の中に組み込まれるため、不飽和度には影響しません。
結果が小数になることはありますか? 整数にならない場合は、分子式の入力ミスか、不対電子をもつ化学種である可能性が高いです。通常の中性分子であれば、不飽和度は必ず整数になります。