ドローン飛行時間計算ツールとは?
このツールは、ドローン(またはバッテリー駆動の飛行体)が一度の充電でどれくらい空中にとどまれるかを推定します。計算に使うのは4つの物理的な値だけ──アンペア時(Ah)で表したバッテリー容量、パックの電圧、モーターや電子機器が消費する平均電力(W)、そして放電効率です。スペックシートに記載された理想値ではなく、実際の飛行に近い現実的な飛行時間を割り出せるのが特長です。
使い方
まずバッテリー容量をアンペア時(Ah)で入力します(5200 mAhのパックなら5.2 Ah)。次に公称電圧を入力します──6S LiPoならおよそ22.2 Vです。続いて、通常飛行時の平均消費電力を入力します。ホバリング時の消費は少なく、積極的な前進飛行では大きくなります。最後に放電効率を設定します。LiPoバッテリーは寿命を守り安全マージンを確保するため、残量およそ20%を下回るまで使い切らないのが基本なので、80%を初期値にしておくのが無難です。
計算式の解説
容量(Ah)に電圧(V)を掛けると、パックの総エネルギーがワット時(Wh)で求まります。これに効率(小数)を掛ければ、実際に使えるエネルギーが算出できます。使用可能なワット時を平均消費電力(W)で割ると飛行時間(時間)になり、60を掛けると分単位に変換できます。
$$t = \frac{\text{Capacity (Ah)} \times \text{Voltage (V)} \times \frac{\text{Efficiency (\%)}}{100} \times 60}{\text{Power (W)}}$$
計算例
5.2 Ah・22.2 Vのバッテリーで、平均300 Wを消費し、効率を80%とした場合を考えてみましょう。総エネルギー=\(5.2 \times 22.2 = 115.44\) Wh。使用可能エネルギー=\(115.44 \times 0.80 = 92.352\) Wh。飛行時間=$$\frac{92.352 \times 60}{300} = 18.47 \text{分}$$となります。
よくある質問
定格容量をそのまま使ってはいけないの? リチウムバッテリーは絶対に完全放電させてはならないからです。効率係数は実際に使える分を反映し、電圧降下(電圧サグ)や変換ロスも考慮します。
効率はどれくらいに設定すればいい? 安全なカットオフまで飛ばすLiPoパックなら、75〜85%が一般的です。機体が重い場合や大電流を引く場合は、下限寄りに見積もるとよいでしょう。
風やペイロード(積載重量)は考慮されている? 間接的には考慮されます。どちらも平均消費電力を変化させるため、実際の飛行条件に合わせて消費電力を見積もれば、より精度の高い結果が得られます。