気圧高度(プレッシャーアルティチュード)とは?
気圧高度とは、標準気圧面(大気圧が29.92 inHg/1013.25 hPaに等しくなる高さ)からの高度を指します。高度計を標準気圧の29.92 inHgにセットしたときに表示される高度、と言い換えることもできます。パイロットは、密度高度(デンシティアルティチュード)、真対気速度(TAS)、離陸・上昇性能などの各種パフォーマンス計算に、この気圧高度を用います。なお、本ツールは航空分野で世界共通に使われる29.92 inHg基準(米国などで標準的な単位系)を採用しています。
この計算ツールの使い方
飛行場標高(field elevation)=空港の公示標高、または現在地の高度をフィート単位で入力します。次に、現在報じられている高度計規正値(altimeter setting)を水銀柱インチ(inHg)で入力してください。本ツールは29.92 inHgを基準に標準補正を適用し、気圧高度をフィートで表示するとともに、適用された補正量も併せて出力します。
計算式の解説
現場で広く使われる近似式は次のとおりです。
$$\text{PA} = \text{Field Elevation (ft)} + \left(29.92 - \text{Altimeter (inHg)}\right) \times 1000$$
係数1000は、「海面付近では気圧が1.00 inHg変化するごとに高度が約1,000フィート変わる」という経験則を表しています。高度計規正値が29.92を下回る場合、大気圧が低い状態であるため、気圧高度は飛行場標高よりも高くなります。逆に29.92を上回る場合は、気圧高度は飛行場標高よりも低くなります。
計算例
飛行場標高が1,000フィート、高度計規正値が30.12 inHgのケースを考えてみましょう。このとき、$$\text{PA} = 1000 + \left(29.92 - 30.12\right) \times 1000 = 1000 + \left(-0.20 \times 1000\right) = 1000 - 200 = \textbf{800}\ \text{フィート}$$ となります。現地気圧が標準より高いため、気圧高度は実際の飛行場標高よりも低い値になります。
よくある質問(FAQ)
気圧高度と密度高度は同じものですか? いいえ、異なります。密度高度は、気圧高度を非標準温度で補正したものです。気圧高度は密度高度を求める前の最初のステップにあたります。
高度計の値がhPa(ミリバール)の場合はどうすればよいですか? まずinHgに換算してください(1 inHg ≈ 33.8639 hPa)。あるいは、標準基準値1013.25 hPaを用いたメートル法版の計算式をお使いください。
なぜ29.92を使うのですか? 29.92 inHg(=1013.25 hPa)は、国際的に定められた標準海面気圧であり、フライトレベルや性能チャートの基準面として用いられているためです。