この計算ツールでできること
雨水利用量シミュレーターは、一度の降雨やある期間に積算された降雨によって、屋根から集められる水の量(ガロン)を試算するツールです。貯水タンクのサイズ選定、散水・灌漑システムの計画、雨水集水設備の節水ポテンシャルの把握などに役立ちます。なお、ここで用いる係数 \(0.623\) は米国単位(平方フィート、インチ、米ガロン)にもとづいています。日本のメートル法(㎡・mm・リットル)とは単位が異なる点にご注意ください。
使い方
入力する値は3つです。まず屋根の集水面積を平方フィート(ft²)で入力します。雨は垂直に降るため、傾斜した屋根の表面積ではなく、建物の水平投影面積(建築面積)を使ってください。次に降雨量をインチ(inch)で、最後に現実的な集水効率(%)を入力します。効率には、跳ね返り・蒸発・初期雨水の排除(ファーストフラッシュ)・雨樋からのオーバーフローによる損失が含まれ、実際のシステムでは75〜90%程度になるのが一般的です。
計算式の解説
1平方フィートの面積に1インチの雨が降ると、その量は1立方フィートの12分の1にあたります。1立方フィートは約7.48米ガロンなので、これは「1平方フィート・1インチあたり約0.623ガロン」に相当します。これに面積と降雨量を掛け、さらに効率を掛けて調整します。
$$\text{貯留量 } V = \text{面積} \times \text{降雨量} \times 0.623 \times \frac{\text{効率}}{100}$$
計算例
面積1,000 ft²の屋根に2インチの雨が降り、集水効率が85%の場合:
$$1000 \times 2 \times 0.623 = 1{,}246 \text{ガロン(理論値)}$$これに効率を掛けると
$$1246 \times 0.85 = \mathbf{1{,}059.1 \text{ガロン}}$$が現実的に集められる量になります。これは500ガロンタンクをおよそ2基満たせる量です。
よくある質問
傾斜した屋根の表面積を使うべき? いいえ。水平投影面積(縦 × 横)を使ってください。降雨量は垂直方向の深さとして測定されるためです。
効率はどのくらいを想定すべき? 計画段階では80〜90%がよく使われる目安です。本格的なファーストフラッシュ装置を使う場合や、雨樋が古い場合は、これより低めに見積もってください。
メートル法でも使える? このツールは米国単位(ft²・インチ)を前提としています。ただし結果欄には、参考としてリットルおよび立方フィートへ換算した値も表示されます。