反動エネルギーとは?
反動エネルギー(しばしば「自由反動(free recoil)」と呼ばれます)とは、発砲時に銃器に伝わる運動エネルギーのことです。運動量保存則により、弾頭と噴出する発射ガスが前方へ持つ運動量は、銃が後方へ持つ運動量とつり合います。このツールは入力した装弾データを反動速度と反動エネルギーに変換し、カートリッジやライフルの重量、体感反動の見当を比較できるようにします。なお、各種の単位はヤード・ポンド法(ft·lb、グレイン、ft/s など)で扱う、主に米国系のリロード文化を前提とした計算です。
使い方
銃器の重量をポンド(lb)で、弾頭重量と装薬量をグレイン(grains)で、銃口初速をフィート毎秒(ft/s)で、そして発射ガスの噴出速度の推定値(一般に約4,000 ft/s、装弾によっては初速の1.75倍が用いられます)を入力してください。計算ツールは、銃の後方への反動速度と、フィートポンド(ft·lb)単位の自由反動エネルギーを返します。
計算式の解説
弾頭と装薬はグレインで計量されるため、ポンドに換算するには7,000で割ります。噴出物(ejecta)の合計運動量は \((m_b \cdot v_b + m_c \cdot v_c) / 7000\) となります。これを銃の重量で割ると反動速度が求まります。反動エネルギーは \(\tfrac{1}{2} \cdot m \cdot v^2\) で、銃の質量はスラグ(slug)単位(重量をポンドで表した値 \(\div 32.174 \ \text{ft/s}^2\))を用います。
$$E = \frac{1}{2} \cdot \frac{W_g}{32.174} \cdot v_r^{2}$$ $$\text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} W_g &= \text{Firearm Weight (lb)} \\ v_r &= \dfrac{\text{Bullet (gr)} \cdot \text{Bullet V (ft/s)} + \text{Powder (gr)} \cdot \text{Gas V (ft/s)}}{7000 \cdot \text{Firearm Weight (lb)}} \end{aligned} \right.$$
計算例
8 lb のライフルが、150 gr の弾頭を 2,800 ft/s で発射し、50 gr の装薬が 4,000 ft/s で噴出するとします。噴出物の運動量 = \((150 \cdot 2800 + 50 \cdot 4000)/7000 = (420000 + 200000)/7000 = 88.571 \ \text{lb}\cdot\text{ft/s}\)。反動速度 = \(88.571 / 8 = 11.07 \ \text{ft/s}\)。エネルギー = \(\tfrac{1}{2} \cdot (8/32.174) \cdot 11.07^2 \approx 15.24 \ \text{ft}\cdot\text{lb}\) となります。
よくある質問
発射ガスの噴出速度は何を使えばよいですか? 一般的な近似値は 4,000 ft/s ですが、初速の1.5〜1.75倍を用いる資料もあります。値を大きくすると計算上の反動も大きくなります。
自由反動は体感反動と同じですか? いいえ。体感反動はストックの設計、リコイルパッド、グリップ、射手の構えなどに左右されます。自由反動はあくまで純粋な物理量です。
反動エネルギーを減らすには? より重い銃器、軽い弾頭、低い初速、あるいはマズルブレーキの使用——いずれも肩に伝わるエネルギーを軽減します。