ワイン用SO₂計算ツールとは?
二酸化硫黄(SO₂、亜硫酸)は、ワインを酸化や微生物による劣化から守る役割を果たします。醸造家が一般的に使うのがピロ亜硫酸カリウム(KMS)です。これは安定した粉末で、重量のおよそ57%がSO₂として放出されます。この計算ツールを使えば、目標とする遊離SO₂値に到達させるために溶かして添加すべきKMSの量(グラム)を正確に求められます。
使い方
目標とする遊離SO₂をppm(mg/L)で入力し、滴定法やテストキットで測定した現在の遊離SO₂、そしてワインの容量をリットルで入力します。計算ツールが、添加すべきKMSのグラム数を返します。現在の値がすでに目標値以上に達している場合は、追加の添加は不要です。
計算式の解説
添加量は、必要なSO₂の増加分(目標値から現在値を引いた値、mg/L単位)に容量(リットル)を掛けたもので、これで純粋なSO₂のミリグラム数が求まります。1000で割ってグラムに換算し、さらに0.5697で割ることで、KMSの重量のうちSO₂が約57%しか含まれない点を補正します。
$$\text{KMS (g)} = \frac{\left(\text{目標値} - \text{現在値}\right) \times \text{容量 (L)}}{1000 \times 0.5697}$$
計算例
たとえば、遊離SO₂が10ppmのワイン20Lを、35ppmまで引き上げたいとします。増加分は25ppmです。したがって、$$\text{KMS} = \frac{25 \times 20}{1000 \times 0.5697} = \frac{0.5}{0.5697} \approx 0.878 \text{ グラム}$$のピロ亜硫酸カリウムとなります。
よくある質問(FAQ)
遊離SO₂と総SO₂の違いは? 遊離SO₂は、実際に作用して保護効果を発揮する部分です。一方、総SO₂にはワイン中の成分と結合したSO₂も含まれます。添加量を計算する際は、必ず遊離SO₂の測定値を基準にしてください。
なぜ0.5697なのか? ピロ亜硫酸カリウム(K₂S₂O₅)は、その質量の約57%がSO₂として放出されます。本ツールでは0.5697(≈57%)を採用しています。供給元によっては50〜57%と表記される場合があるため、製品のラベルを確認し、必要に応じて調整してください。
KMSはどのように添加すればよいですか? 計量した粉末を少量のワインまたは水に溶かし、それをワイン全体にゆっくりとかき混ぜながら加えます。混合後は再度遊離SO₂を測定し、目標値に達しているか確認しましょう。