現金比率とは?
現金比率(キャッシュレシオ)は、いくつかある流動性指標のなかでも最も保守的な指標です。企業が短期の支払い(流動負債)を、最も換金性の高い資産=現金と現金同等物だけでまかなえるかどうかを示します。流動比率や当座比率とは異なり、売掛金や在庫を含めないため、「もし今すぐ支払いを迫られたら、入金を待ったり在庫を売ったりせずに対応できるか」という、いわば最悪のケースに近い支払能力を測ることができます。
この計算ツールの使い方
貸借対照表(B/S)から3つの数値を入力してください。現金(手元現金や銀行預金)、現金同等物(短期国債やマネー・マーケット・ファンドなど、満期まで90日以内の流動性の高い短期投資)、そして流動負債(1年以内に支払期限が来る負債)です。入力すると、現金比率が倍率(小数)とパーセンテージの両方で表示されます。
計算式の解説
現金比率 =(現金+現金同等物)÷ 流動負債。
$$\text{現金比率} = \frac{\text{現金} + \text{現金同等物}}{\text{流動負債}}$$結果が1.0なら、短期負債1ドルにつき、ちょうど1ドル分の現金等を保有していることを意味します。1.0を下回る場合は、現金だけでは流動負債を全額カバーできない状態です。逆に1.0を大きく上回る場合は、使われずに眠っている余剰資金が多すぎる可能性を示すこともあります。
計算例
ある企業が現金50,000ドル、現金同等物30,000ドル、流動負債100,000ドルを抱えているとします。換金性の高い資金の合計は80,000ドルです。
$$\text{現金比率} = \frac{80{,}000}{100{,}000} = 0.8$$つまり80%となります。この企業は、手元の現金で短期負債の80%をカバーできる計算です。
よくある質問(FAQ)
現金比率はどのくらいが理想ですか? 万能の目安があるわけではありませんが、一般的には0.5〜1.0程度が健全とされます。低すぎると資金繰りのリスクがあり、高すぎると現金を有効活用できていない可能性があります。
当座比率(クイックレシオ)とは何が違うのですか? 当座比率は売掛金や市場性のある有価証券も含めるため、現金比率よりも基準がゆるやかです。現金比率は現金と現金同等物だけで計算します。
現金比率が1を超えることはありますか? あります。1を超えるということは、流動負債の総額よりも多くの現金を保有していることを意味します。