共分散とは?
共分散は、2つの変数がどのように一緒に変化するかを表す指標です。両方の変数が同時に大きくなる傾向があるとき、共分散はプラス(正)の値になります。一方が増えるともう一方が減る関係なら、共分散はマイナス(負)の値です。ゼロに近い場合は、2つの変数の間に直線的な関係がほとんどないことを示します。相関係数と違って共分散は標準化されていないため、その大きさはデータの単位に左右されますが、符号(プラスかマイナスか)だけは関係の「向き」を教えてくれます。
このツールが計算するのは標本共分散で、nではなく(n − 1)で割ります。この(n − 1)による調整は「ベッセルの補正」と呼ばれ、データがより大きな母集団から抽出された標本である場合に、偏りのない推定値(不偏推定量)を得るためのものです。
計算ツールの使い方
- X の値をカンマ区切りで入力します(例:2, 4, 6, 8)。
- Y の値を、X と同じ個数だけカンマ区切りで入力します(例:1, 3, 2, 5)。
- 「計算」をクリックすると、標本共分散が表示されます。
X と Y は1つずつペアになるため、両方のリストの値の個数は必ず同じにしてください。空欄や余分なカンマが入っていないかも確認しましょう。
標本共分散の公式
使用している計算式は次のとおりです。
$$\text{cov}_{xy} = \frac{\displaystyle\sum_{i=1}^{n}\left(x_i - \bar{x}\right)\left(y_i - \bar{y}\right)}{n - 1}$$
ここで、\(\bar{x}\) と \(\bar{y}\) はそれぞれ X と Y の平均、\(n\) はデータのペア数です。Σ(総和)は、各データ点が自分の平均からどれだけ離れているか(偏差)を掛け合わせた値をすべて足し合わせることを意味します。
計算例
X = 2, 4, 6, 8、Y = 1, 3, 2, 5 の場合を考えてみましょう。
- X の平均 = 5、Y の平均 = 2.75
- 偏差の積:$$(-3)(-1.75) + (-1)(0.25) + (1)(-0.75) + (3)(2.25) = 5.25 - 0.25 - 0.75 + 6.75 = 11$$
- (n − 1)= 3 で割る:$$\text{共分散} = 11 / 3 \approx 3.67$$
結果がプラスになったことから、X と Y は一緒に大きくなる傾向があることがわかります。
よくある質問
標本共分散と母共分散の違いは? 標本共分散は(n − 1)で割り、データが標本である場合に使います。母共分散は n で割り、母集団全体のデータがそろっている場合に使います。
共分散は1を超えることがありますか? はい、あります。共分散は −1 から 1 の範囲に収まるとは限りません。その範囲が当てはまるのは相関係数です。共分散はデータのスケールに応じてどんな値でも取り得ます。
共分散と相関係数はどう関係していますか? 相関係数は、共分散を2つの標準偏差の積で割ったものです。これにより、−1 から 1 の間に標準化された値が得られます。