固定資産回転率とは?
固定資産回転率(Fixed Asset Turnover Ratio:FATR)は、企業が土地・建物・機械設備(いわゆる有形固定資産、PP&E)といった固定資産をどれだけ効率的に使って売上を生み出しているかを示す効率性指標です。この数値が高いほど、固定資産への投資1ドルあたりより多くの売上を稼ぎ出していることを意味します。逆に低い場合は、設備の稼働率が低い、あるいは長期資産への過剰投資が起きている可能性を示すサインとなります。
この計算ツールの使い方
対象期間の純売上高(総売上高から返品・値引き・割引を差し引いた金額)と、平均純固定資産を入力してください。平均純固定資産は通常、(期首の純固定資産+期末の純固定資産)÷2で求め、いずれも減価償却累計額を控除した後の金額(純額)を使用します。入力するとすぐに回転率が表示され、売上が固定資産の何倍に相当するかを「回(倍)」で確認できます。
計算式の解説
計算式は非常にシンプルです。
$$\text{固定資産回転率} = \frac{\text{純売上高}}{\text{平均純固定資産}}$$
純売上高を分子に置くのは、それが資産によって生み出された「成果(アウトプット)」を表すためです。分母には平均値を用います。これは、期中に大きな設備の購入や売却があった場合でも数値が極端に振れないようにし、より実態に近い結果を得るためです。
計算例
あるメーカーの純売上高が500,000ドル、平均純固定資産が200,000ドルだったとします。回転率は $$500{,}000 \div 200{,}000 = \mathbf{2.5}$$ となります。これは、固定資産に投じた1.00ドルあたり2.50ドルの売上を生み出していることを意味します。
よくある質問(FAQ)
固定資産回転率は、どのくらいが「良い」数値ですか? 業種によって大きく異なります。電力・ガスなどの公益事業や製造業のような設備投資の大きい(資本集約型)業種では低くなる傾向があり、サービス業や資産をあまり持たない(アセットライトな)ビジネスでは高くなりがちです。必ず同業他社と比較して評価しましょう。
固定資産は総額(グロス)と純額(ネット)のどちらを使うべきですか? 標準的には純固定資産(減価償却累計額を控除した後の金額)を用います。ただし、減価償却方針による数値のゆがみを排除するために、あえて総額を使う分析者もいます。
なぜ期末残高ではなく平均値を使うのですか? 期首と期末の残高を平均することで、期間全体の売上に対応する資産規模をより正確に捉えられるためです。特に、期中に多額の資産を取得・売却した場合に有効です。