霜点(フロストポイント)とは?
霜点とは、気圧と水蒸気量を一定に保ったまま空気を冷やしていったときに、水蒸気が液体の露ではなく、固体の霜(氷)として直接付着し始める温度のことです。氷点下における露点の「氷バージョン」にあたり、飽和水蒸気量を液体の水ではなく氷の表面に対して計算する点が特徴です。霜点は気象予報をはじめ、航空機の着氷予測、冷蔵・冷凍設備の設計、農業の霜害対策などで欠かせない指標となっています。
この計算ツールの使い方
現在の気温を摂氏(℃)で、相対湿度をパーセント(0.01〜100)で入力してください。マグヌス=テテンス近似式に、氷面に対する飽和に合わせた係数を用いて、霜点の温度を℃で算出します。霜点は気温が0℃を下回るときに、もっとも物理的な意味を持ちます。
計算式の解説
まず、湿度の項と気温の項を組み合わせた中間値 \(\gamma\)(ガンマ)を求めます。
$$\gamma = \ln\!\left(\frac{\text{RH}}{100}\right) + \frac{22.46 \times T}{272.62 + T}$$
続いて、霜点は次の式で求められます。
$$T_f = \frac{272.62 \times \gamma}{22.46 - \gamma}$$
定数 \(22.46\) と \(272.62\)℃ は、氷相に対するマグヌス係数(Sonntag や Alduchov らによるフィッティング)です。相対湿度が100%のときは \(\ln(1) = 0\) となり、\(T_f\) は予想どおり気温 \(T\) に近づきます。
計算例
たとえば \(T = -5\)℃、\(\text{RH} = 80\)% の場合を考えます。まず $$\gamma = \ln(0.80) + \frac{22.46 \times -5}{272.62 - 5} = -0.22314 + \frac{-112.3}{267.62} = -0.22314 - 0.41962 = -0.64276$$ となります。次に $$T_f = \frac{272.62 \times -0.64276}{22.46 + 0.64276} = \frac{-175.25}{23.10276} \approx -7.59\text{℃}$$ です。つまり、表面温度がおよそ −7.6℃ まで下がると霜が付着し始めることになります。
よくある質問(FAQ)
霜点と露点は何が違うのですか? 0℃を下回ると、水蒸気は氷として直接付着できます。霜点は氷面に対する飽和の係数を使うため、同じ条件であれば液体の水に対する露点よりわずかに高くなります。
0℃以上でも使えますか? 計算自体は実行できますが、結果が物理的に意味を持つのは氷面飽和が成り立つ氷点下の空気に限られます。0℃を超える場合は露点計算ツールをお使いください。
なぜ湿度は0%より大きくないといけないのですか? この式では \(\text{RH}/100\) の自然対数(ln)を取りますが、0では定義できません。そのため、極端に小さい値はエラーを避けるために下限を設けて補正しています。