100フィートあたり摩擦損失計算ツールとは?
このツールは、ハーゼン・ウィリアムス式を用いて配管内の摩擦損失水頭を求めるもので、結果は配管100フィートあたりの水柱フィートで表示されます。米国で広く使われている計算式で、消火設備(NFPA 13)、給排水設備、上水道の設計など、常温の水が満流・加圧状態で流れる配管に適しています。なお米国単位(gpm・インチ・フィート)で算出するため、SI単位を用いる日本の設計とは単位系が異なる点にご注意ください。
使い方
流量を米ガロン毎分(gpm)、配管内径をインチ、ハーゼン・ウィリアムスの粗度係数Cを入力します。Cの目安は、新しいプラスチック・PVC管で約150、セメントライニング管や新しい鋼管で130、経年した鋼管・鋳鉄管で100程度です。算出される値は、直管100フィートあたりの摩擦損失です。配管全長での損失を求めるには、この値に「実際の配管長 ÷ 100」を掛けてください。
計算式の解説
ここで用いる米国単位版のハーゼン・ウィリアムス式は次のとおりです:
$$h_f = 0.2083 \left(\frac{100}{\text{C}}\right)^{1.852} \frac{\text{Flow (gpm)}^{1.852}}{\text{Diameter (in)}^{4.8655}}$$これにより100フィートあたりの損失水頭(フィート)が得られます。Cが大きい(=管内面が滑らか)ほど損失は小さくなります。一方、\(d^{4.8655}\)の項があるため、内径が小さくなると損失は急激に増加します。
計算例
内径2インチの配管に50 gpmを流し、\(C = 130\)とした場合:\((100/130)^{1.852} = 0.6149\)、\(50^{1.852} = 1387.0\)、\(2^{4.8655} = 29.16\)。これを式に代入すると、
$$h_f = 0.2083 \times 0.6149 \times 1387.0 \div 29.16 \approx 6.09$$100フィートあたり約6.09フィート となります(端数処理により多少前後します)。
よくある質問
Cの値はどれを使えばよいですか? 配管の材質と経年に応じた設計値を使用してください。安全側を見込む消火設備の設計では、鋼管に\(C = 120\)を採用することがよくあります。
水温は影響しますか? ハーゼン・ウィリアムス式は約60°F(約15.6°C)前後の常温の水を前提としています。高温の流体や水以外の液体には適用できません。
満流の配管専用ですか? はい。この式は加圧された満流の配管に適用されるもので、自由水面のある重力流(部分流)には使えません。