ダルシー・ワイスバッハの式とは?
ダルシー・ワイスバッハの式は、流体が管路を流れる際に摩擦によって生じる損失水頭を求める計算式で、流体力学の分野で最も広く認められている公式です。計算結果は流体の高さ(メートル)で表され、管路の長さあたりに流体の単位重量が失うエネルギーを意味します。層流・乱流のいずれにも、またあらゆるニュートン流体に適用でき、さらにすべての管材料で有効なため、ヘーゼン・ウィリアムスのような経験式よりも汎用性が高いのが特徴です。
この計算ツールの使い方
次の5つの値を入力します。無次元のダルシー摩擦係数(f)、管路長 \(L\)(m)、管の内径 \(D\)(m)、平均流速 \(v\)(m/s)、そして重力加速度(\(g\)、通常は 9.81 m/s²)です。計算ツールは摩擦損失水頭 \(h_f\) を算出するとともに、参考値として \(L/D\) 比と速度水頭も表示します。
計算式の解説
計算式 $$h_f = f \cdot \frac{L}{D} \cdot \frac{v^{2}}{2\,g}$$ は、直感的に理解できる3つの要素の掛け算で成り立っています。摩擦係数 \(f\) は管壁の粗さや流れの乱れ具合を表し、幾何学的な比 \(L/D\) は管の相対的な長さに応じて損失を拡大させ、速度水頭 \(v^{2}/2g\) は流れの運動エネルギーを高さに換算したものです。摩擦係数そのものはレイノルズ数と相対粗さによって決まり、ムーディ線図やコールブルックの式から求めるのが一般的です。
計算例
たとえば \(f = 0.02\)、\(L = 100\) m、\(D = 0.2\) m、\(v = 2\) m/s、\(g = 9.81\) m/s² とします。すると \(L/D = 500\)、速度水頭 $$= \frac{4}{19.62} \approx 0.2039 \text{ m}$$ となり、$$h_f = 0.02 \times 500 \times 0.2039 \approx 2.039 \text{ m}$$ が得られます。この管路区間では、摩擦によっておよそ2メートルの水頭が失われる計算です。
よくある質問
どの単位を使えばよいですか? この計算ツールはSI単位(メートル、m/s)を使用します。\(L\) と \(D\) の比は無次元でなければならないため、両者を同じ長さの単位でそろえることが重要です。
摩擦係数はどうやって求めますか? レイノルズ数と管の相対粗さをもとに、ムーディ線図、コールブルック・ホワイトの式、あるいはスワミー・ジェインの近似式などを用いて求めます。
どんな液体にも使えますか? はい。損失水頭は流れている流体の高さで表されるため、損失水頭の結果に関しては流体の密度に依存しません。ただし、圧力損失に換算する際には密度が関係します。