この計算機でできること
塩酸(HCl)や硫酸(H₂SO₄)といった市販の濃酸試薬は、ラベルにモル濃度ではなく質量パーセント濃度(% w/w)で表示されています。本ツールは、その質量パーセントと溶液の密度、そして酸のモル質量を組み合わせて、希釈や化学量論計算で実際に必要となるモル濃度(mol/L)へ換算します。酸に限らず、あらゆる液体試薬に使える汎用的な化学換算ツールです。
使い方
次の3つの値を入力します。質量パーセント濃度(例:発煙塩酸なら37)、その原液の密度(g/mL。試薬ボトルのラベルや換算表から読み取ります)、そして化合物のモル質量(g/mol。HClは約36.46、H₂SO₄は約98.08)です。「計算」を押すとモル濃度が表示されます。希釈する際は、\(M_1 V_1 = M_2 V_2\) の式を使ってください。
計算式の解説
用いる式は $$M = \frac{10 \times \%\text{w/w} \times \rho}{MW}$$ です。密度 \(\rho\)(g/mL)に1000を掛けると1リットルあたりの溶液のグラム数になり、これに質量パーセントの分率(%/100)を掛けると1リットルあたりの溶質のグラム数が得られます。さらにモル質量で割れば、グラムからモルへ変換できます。この1000と100がまとまって、定数の「10」になります。
計算例
密度1.18 g/mL、モル質量36.46 g/molの37% w/w 塩酸の場合:$$M = \frac{10 \times 37 \times 1.18}{36.46} = \frac{436.6}{36.46} \approx 11.97 \text{ mol/L}$$これがおなじみの「約12 M」の濃塩酸です。
よくある質問
なぜ係数が「10」なのですか? 1リットルあたりの1000 mLを、パーセントを分率に直すための100で割った値だからです。
どの密度を使えばよいですか? 水の密度ではなく、表示された質量パーセント濃度における原液そのものの密度を使ってください。
塩基や塩でも使えますか? はい、あらゆる液体溶液で使えます。正しいモル質量と密度を入力するだけです。