この計算機について
不動産では、まったく同じ住戸でも3つの異なる数字で表記されることがあります。カーペット面積(carpet area)は壁の内側で実際に使える有効スペース、建築面積(built-up area/ビルトアップ)はカーペット面積に壁そのものを加えた面積、スーパービルトアップ面積(super built-up area)はそれにロビー・階段・エレベーター・共用設備など共用部の持分を上乗せした面積です。この計算機は、わかっているカーペット面積から建築面積とスーパービルトアップ面積を算出し、複数の物件を同じ土俵で比較できるようにします。
※この概念は、インドをはじめとする南アジアの不動産市場で一般的に使われる面積表示です。日本の「専有面積」「壁芯面積(壁芯)」「壁の内法(うちのり)面積」とは考え方が近い部分もありますが、共用部の扱いや法的な定義は国によって異なります。海外不動産を検討する際の目安としてご利用ください。
使い方
カーペット面積を平方フィート(sq ft)で入力します。次に壁・ロード率(wall/loading factor)を設定します。これは建築面積のうち壁やダクトが占める割合で、一般的には8〜15%です。続いて、デベロッパーがスーパービルトアップ面積を算出する際に上乗せする共用部ロード率(common-area loading)を設定します(通常20〜35%)。入力すると、建築面積・スーパービルトアップ面積、そして各段階で加算される面積が即座に表示されます。
計算式の解説
壁は建築面積の内側に含まれているため、カーペット面積に単純に割合を足すことはできません。カーペット面積は建築面積の一部(割合)なので、足し算ではなく割り算で求めます。
$$\text{建築面積} = \frac{\text{カーペット面積}}{1 - \dfrac{\text{ロード率}}{100}}$$
スーパービルトアップ面積は、その建築面積に共用部を上乗せして求めます。
$$\text{スーパービルトアップ面積} = \text{建築面積} \times \left(1 + \frac{\text{共用部率}}{100}\right)$$
計算例
カーペット面積 = 600 sq ft、ロード率 = 10%、共用部率 = 25% の場合。
$$\text{建築面積} = \frac{600}{1 - 0.10} = \frac{600}{0.90} = 666.67 \text{ sq ft}$$
$$\text{スーパービルトアップ面積} = 666.67 \times 1.25 = 833.33 \text{ sq ft}$$
つまり「833 sq ft」と表記された住戸でも、実際に使えるカーペット面積はわずか600 sq ftということになります。
よくある質問
なぜ建築面積は足し算ではなく割り算で求めるの? 壁・ロード率はカーペット面積ではなく建築面積に対する割合として表されるため、正しい計算は「カーペット面積 ÷(1 − ロード率%)」になります。
一般的なロード率はどのくらい? 壁厚は通常、建築面積の8〜15%を占めます。デベロッパーによるスーパー(共用部)ロードは、共用施設分として20〜35%程度を上乗せするのが一般的です。
購入時に信頼すべき数字はどれ? 使い勝手を判断するうえで最も意味があるのはカーペット面積です。インドのRERA(不動産規制法)をはじめ、多くの市場でこのカーペット面積の表示が法的に義務付けられています。