毛細管現象とは?
毛細管現象とは、細い管の中で液体が重力に逆らって自然に上昇する(あるいは押し下げられる)現象のことです。これは、管の壁と液体の間に働く「付着力」と、液体どうしが引き合う「凝集力」のバランスによって生じ、表面張力として表されます。この計算機はジュリンの法則を用いて、細い円管内で液体が平衡状態に達したときの上昇高さを予測します。
この計算機の使い方
液体の表面張力 \(\gamma\)(N/m)、液体と管壁との接触角 \(\theta\)(度)、液体の密度 \(\rho\)(kg/m³)、管の内半径 \(r\)(m)、そして重力加速度 \(g\)(初期値は 9.81 m/s²)を入力してください。計算結果は、上昇高さをメートルとミリメートルの両方で表示します。接触角が 90° 未満の場合は正の値(上昇)となり、90° を超える場合(例:ガラス管内の水銀)は負の値となって、液面が押し下げられることを示します。
計算式の解説
ジュリンの法則は $$h = \frac{2\,\gamma\cos\!\left(\theta\right)}{\rho\;g\;r}$$ で表されます。分子は、管の円周まわりに働く表面張力の上向きの引っ張りを、\(\cos\theta\) によって鉛直方向に投影したものを表します。分母は、単位体積あたりの重さに半径を掛けたものです。注目すべきは、上昇高さが半径に反比例する点です。つまり管が細いほど、液体はより高く上昇します。
計算例
ガラス管の中の水の場合:\(\gamma = 0.0728\) N/m、\(\theta = 0°\)(\(\cos 0 = 1\))、\(\rho = 1000\) kg/m³、\(r = 0.0005\) m、\(g = 9.81\) m/s² とします。すると $$h = \frac{2 \times 0.0728 \times 1}{1000 \times 9.81 \times 0.0005} = \frac{0.1456}{4.905} \approx 0.02968 \text{ m}$$ すなわち約 29.68 mm となります。
よくある質問
なぜ水は上昇し、水銀は下降するのですか? 水はガラスをぬらす性質があり(\(\theta < 90°\)、\(\cos\) は正)、そのため上昇します。一方で水銀はガラスをぬらさず(\(\theta \approx 140°\)、\(\cos\) は負)、そのため液面が押し下げられます。
管の直径は影響しますか? はい。上昇高さは \(1/r\) に比例するため、半径を半分にすると上昇高さは 2 倍になります。
どの単位を使えばよいですか? 結果をメートルで得るには、SI 単位(N/m、kg/m³、メートル)を使用してください。なお、この計算機はミリメートルでも結果を表示します。