マニング公式とは?
マニング公式は、開水路を重力によって等流・定常状態で流れる水の流速と流量を求めるための、水理学で最も広く使われている経験式です。河川や用水路、雨水管、暗渠(カルバート)、満管に満たない管路など、幅広い場面に適用できます。この計算ツールはSI(メートル)単位系に対応しており、換算係数kは1.0となります。
このツールの使い方
次の4つの値を入力してください。マニングの粗度係数n(表面摩擦を表す無次元の値。例:コンクリートで約0.013、自然河川で約0.035)、断面の流積A(m²)、潤辺P(m、水に接している水路境界の長さ)、そして水路の勾配S(無次元の傾き。高さ÷水平距離、例:0.001)です。これらを入力すると、流速・流量・径深(水理半径)が算出されます。
計算式の解説
流速は$$V = \frac{k}{n} \cdot R_h^{2/3} \cdot S^{1/2}$$で求められます。ここで径深(水理半径)は\(R_h = \frac{A}{P}\)です。流量は\(Q = V \cdot A\)となります。粗度が小さいほど、径深が大きいほど、また勾配が急なほど流速は増します。勾配の項は平方根がかかっているため、勾配を2倍にしても流速は約41%しか上がりません。
計算例
n = 0.013、A = 2 m²、P = 3 m、S = 0.001 の水路の場合:\(R_h = 2/3 = 0.6667 \text{ m}\)。\(R_h^{2/3} = 0.6667^{0.6667} \approx 0.7631\)。\(\sqrt{0.001} \approx 0.031623\)。$$V = \frac{1}{0.013} \times 0.7631 \times 0.031623 \approx 1.856 \text{ m/s}$$$$Q = 1.856 \times 2 \approx 3.713 \text{ m}^3/\text{s}$$ となります。
よくある質問
kの値はいくつを使えばよいですか? SI(メートル)単位では\(k = 1.0\)を使います(本ツールはこちら)。アメリカの慣用単位(フィート・秒)の場合は\(k = 1.486\)を使用します。
潤辺とは何ですか? 流れる水に接している水路断面の境界の長さを指します。水面(自由表面)は含みません。
満管の管路にも使えますか? マニング公式は開水路や満管に満たない管路の流れに適用できます。圧力がかかった満管の流れには、代わりにダルシー・ワイスバッハ式やヘーゼン・ウィリアムス式を用いてください。