ゲイ=リュサックの法則とは?
ゲイ=リュサックの法則は、密閉された変形しない容器の中にある一定量の気体について、圧力が温度とともにどう変化するかを表した法則です。体積と気体分子の数が一定に保たれているとき、気体の圧力はその絶対温度に正比例します。つまり、気体を温めれば圧力は上がり、冷やせば圧力は下がるということです。スプレー缶に「高温・直射日光を避ける」と書かれているのも、自動車のタイヤの空気圧が季節によって変わるのも、まさにこの法則が働いているからです。
計算式
この法則は $$\frac{\text{P}_1}{\text{T}_1} = \frac{\text{P}_2}{\text{T}_2}$$ と表されます。ここで \(\text{P}_1\) と \(\text{T}_1\) は変化前の圧力と温度、\(\text{P}_2\) と \(\text{T}_2\) は変化後の値です。温度は必ずケルビン(K = ℃ + 273.15)で表してください。比例関係は絶対温度のスケールでしか成り立たないため、摂氏(℃)のまま計算すると誤った答えになります。未知の値を求めるには式を変形して、$$\text{P}_2 = \frac{\text{P}_1 \times \text{T}_2}{\text{T}_1}$$ または $$\text{T}_2 = \frac{\text{T}_1 \times \text{P}_2}{\text{P}_1}$$ を使います。
このツールの使い方
まず求めたい変数を選び、残りの既知の3つの値を入力します。圧力の単位は kPa、atm、psi など何でも構いませんが、2つの圧力には必ず同じ単位を使ってください。結果も同じ単位で表示されます。温度はケルビンで入力します。「計算」ボタンを押すと、不足している値がすぐに求まります。
計算例
100 kPa・300 K の気体を、体積を一定に保ったまま 400 K まで加熱します。変化後の圧力は $$\text{P}_2 = \frac{100 \times 400}{300} = 133.33 \text{ kPa}$$ となります。温度が上がったことで圧力も上昇しました。
よくある質問
なぜ温度はケルビンでなければならないのですか? この比例関係は、0 が熱運動のない状態を意味する絶対温度のスケールでのみ成り立ちます。摂氏は基準(0 の位置)がずれているため、比をとると正しくなくなってしまうのです。
この法則では体積は変化しますか? いいえ。ゲイ=リュサックの法則は容器が変形しないことを前提としており、体積と気体の物質量(モル数)は一定に保たれます。体積が変化する場合は、代わりにボイル・シャルルの法則(結合気体の法則)を使ってください。
psi や atm を使ってもいいですか? はい。2つの圧力に同じ単位を使ってさえいれば、どの圧力単位でも問題ありません。答えもその単位で返されます。