このツールでできること
1試合あたりの勝率がわかっているとき、チームや選手が「N戦シリーズ(3戦先取式の3本勝負、5本勝負、7本勝負など)」で勝ち抜く確率を算出します。野球やバスケットボールのプレーオフ予想、eスポーツのトーナメント、そして「先に過半数の勝利を挙げた側がシリーズを制する」あらゆる一騎打ちで広く活用できます。
使い方
まず、自分(または応援する側)が1試合に勝つ確率を、0から1までの小数で入力します(例:0.6なら1試合あたり60%の勝率という意味です)。次に、シリーズの試合数Nを入力します。Nは3、5、7のように奇数を指定してください。すると、シリーズ全体での勝率、シリーズを決めるために必要な勝利数、そして対戦相手の勝率が表示されます。
計算式の解説
N戦シリーズを制するには、\(w = \left\lfloor N/2 \right\rfloor + 1\) 勝に到達する必要があります。各試合を成功確率pの独立したベルヌーイ試行とみなすと、シリーズの勝率は、kがwからNまでの各値についてk勝する二項確率を合計したものになります。これと数学的に等価で計算しやすい方法として、負の二項分布を使う考え方もあります。決め手となるw勝目が第g試合で訪れる確率は \(\binom{g-1}{\,w-1\,}\, p^{\,w}\,(1-p)^{\,g-w}\) で表され、これをgがwからNまで合計します。 $$P_{\text{win}} = \sum_{g=w}^{N} \binom{g-1}{\,w-1\,}\, p^{\,w}\,(1-p)^{\,g-w}$$ $$\text{where}\quad \left\{ \begin{aligned} p &= \text{Win Prob. per Game} \\ N &= \text{Series Length} \\ w &= \left\lfloor \tfrac{N}{2} \right\rfloor + 1 \end{aligned} \right.$$ どちらの式でも答えは同じです。本ツールでは「決着」型の式で計算しています。
計算例
3本勝負(best-of-3)で \(p = 0.5\) の場合を考えてみましょう。このとき \(w = 2\) となり、最大3試合のうち2勝でシリーズが決まります。 $$P = \binom{1}{1}(0.5)^2 + \binom{2}{1}(0.5)^2(0.5)^1 = 0.25 + 2 \times 0.125 = 0.5$$ 実力が互角の対戦では、シリーズの勝率もちょうど50%になり、予想どおりの結果となります。
よくある質問
なぜNは奇数でなければならないの? Nが奇数のN戦シリーズは引き分けで終わることがなく、必ずどちらか一方が過半数に到達します。偶数だと引き分けの可能性が残るため、このモデルでは扱えません。
各試合が独立であることを前提にしているの? はい。1試合あたりの勝率は一定とみなし、ホームアドバンテージや疲労、勢い(モメンタム)といった要素は考慮していません。
1試合だけにも使える? 使えます。\(N = 1\) とすれば、シリーズの勝率はそのまま1試合あたりの勝率pと一致します。