ラーナー指数とは?
ラーナー指数は、市場支配力を測る古典的な指標で、1934年に経済学者アバ・ラーナーによって提唱されました。企業が限界費用を上回ってどれだけ価格を引き上げられるかを、価格に対する割合として数値化したものです。値が0の場合は価格支配力がまったくない状態(完全競争では価格=限界費用)を示し、1に近づくほど市場支配力が大きいことを意味し、独占の特徴とされます。
この計算ツールの使い方
製品の価格(P)=顧客が実際に支払う金額と、限界費用(MC)=もう1単位を生産するためにかかる費用を入力してください。ツールはラーナー指数に加え、価格・費用マージンをパーセンテージで、さらに限界費用に対するマークアップ率を算出します。
計算式の解説
ラーナー指数は次のように定義されます。
$$L = \frac{\text{Price} - \text{Marginal Cost}}{\text{Price}}$$価格が分母にあるため、この指数には範囲の限界があります。価格が限界費用と等しいとき0となり、限界費用がゼロに近づくにつれて1へと近づきます(ただし1には達しません)。利潤最大化のもとでは、ラーナー指数は需要の価格弾力性の逆数のマイナス(\(L = -1 \div E\))にも等しく、市場支配力が顧客の価格感応度とどれだけ直結しているかを示します。
計算例
ある企業が製品を価格10ドルで販売し、限界費用が6ドルだとします。ラーナー指数は $$(10 - 6) \div 10 = 4 \div 10 = 0.4$$ となります。これは価格の40%が限界費用を上回るマークアップ分であることを意味し、限界費用に対するマークアップ率は \((10 - 6) \div 6 = 66.67\%\) となります。0.4という指数は、決定的ではないものの、無視できない市場支配力があることを示しています。
よくある質問
「良い」ラーナー指数とはどのくらい? どの業界にも当てはまる「良い値」というものはなく、業種によって異なります。値が高いほど価格支配力が強いことを示すだけで、それが効率性を反映しているとは限りません。
指数がマイナスになることはある? はい。価格が限界費用を下回る場合(1単位あたり赤字で販売している状態)、指数はマイナスになります。これは異例であり、通常は長続きしません。
固定費は考慮されますか? いいえ。この指数は限界費用のみを使うため、価格支配力を測るものであり、全体的な収益性を表すものではありません。