垂直誇張(VE)とは?
垂直誇張(VE:Vertical Exaggeration)とは、地形断面図や地質断面図において、縦方向(高さ)が横方向(距離)に対してどれだけ引き伸ばされているかを示す値です。垂直縮尺が水平縮尺よりも大きい(=より詳細な)場合、丘や谷は実際よりも高く、急峻に見えてしまいます。VEは地図学・地質学・測量・地球科学の分野で欠かせない指標であり、断面図の形状を正しく読み解くための前提となります。
この計算ツールの使い方
水平縮尺と垂直縮尺の「分母」をそれぞれ入力してください。たとえば、水平方向を1:24,000、垂直方向を1:2,400で作図した断面図であれば、水平縮尺は「24000」、垂直縮尺は「2400」と入力します。計算ツールはこの2つを割り算し、誇張倍率を返します。なお、両方の値は同じ単位での「1:X」の分母として揃えて入力する必要があります。
計算式の解説
計算式はとてもシンプルで、$$\text{VE} = \frac{\text{水平縮尺}}{\text{垂直縮尺}}$$ です。両方の縮尺が同じ単位であるため、結果は単位を持たない倍率になります。VEが1のときは誇張なし(実際の形状をそのまま表した断面図)を意味します。VEが1より大きい場合は起伏が強調されていることを示し、1より小さい場合(まれですが)は圧縮されていることを表します。
計算例
たとえば、水平縮尺が1:50,000、垂直縮尺が1:5,000の断面図があるとします。この場合、$$\text{VE} = \frac{50000}{5000} = 10$$ となります。つまり、この断面図の地形は実際の10倍の高さで描かれていることになり、標高100mの丘は、水平距離との関係上、あたかも1,000mであるかのように表現されます。
よくある質問(FAQ)
垂直誇張が大きいのは「悪いこと」ですか? 必ずしもそうではありません。誇張はわずかな起伏を浮き彫りにするのに役立ちます。ただし斜面が実際より急に見えてしまうため、図には必ずVEの値を明記しましょう。
VE=1は何を意味しますか? 垂直縮尺と水平縮尺が等しいことを意味し、断面図は歪みのない本来の形状を示しています。
VEは1より小さくなることはありますか? はい。水平縮尺が垂直縮尺よりも詳細な場合に起こりますが、実務ではあまり見られません。