このツールでできること
「立方単位格子計算ツール」は、立方晶系の単位格子の体積と、結晶性固体の理論密度を計算します。立方体の一辺の長さ \(a\)(ピコメートル単位)、単位格子あたりの原子数 \(n\)(単純立方は1、体心立方は2、面心立方は4)、そしてモル質量 \(M\) を入力するだけで、格子の体積と予測される質量密度の両方を求められます。物理・化学の普遍的なツールであり、特定の国や地域に依存せず、どこでもそのまま使えます。
使い方
一辺の長さをピコメートル(pm)で入力し、格子の種類(これにより単位格子あたりの原子数が決まります)を選び、モル質量を g/mol で入力します。すると、格子の体積が pm³ と cm³ で、さらに理論密度が g/cm³ で表示されます。
計算式の解説
立方体の体積は単純に $$V = a^{3}$$ です。密度を求めるには、まず一辺の長さをセンチメートルに換算します(1 pm = 1×10⁻¹⁰ cm)。\(n\) 個の原子それぞれが \(M/N_A\) グラムを担うため、その合計質量を格子の体積で割ると $$\rho = \frac{n \cdot M}{N_A \cdot a^{3}}$$ となります。ここで \(N_A = 6.02214076\times10^{23}\ \text{mol}^{-1}\)(アボガドロ定数)です。
計算例
銅は面心立方(FCC)で、\(a = 361.5\ \text{pm}\)、\(n = 4\)、\(M = 63.55\ \text{g/mol}\) です。体積は \(361.5^{3} \approx 4.7242\times10^{7}\ \text{pm}^3\)。cm に換算すると \(a = 3.615\times10^{-8}\ \text{cm}\) なので、\(a^{3} \approx 4.7242\times10^{-23}\ \text{cm}^3\)。密度は $$\frac{4 \times 63.55}{6.02214\times10^{23} \times 4.7242\times10^{-23}} \approx 8.93\ \text{g/cm}^3$$ となり、銅の実測密度とよく一致します。
よくある質問
「単位格子あたりの原子数」とは? 頂点・辺・面で隣の格子と共有した分を差し引き、1つの格子に正味で含まれる原子の有効個数のことです。単純立方(SC)で1、体心立方(BCC)で2、面心立方(FCC)で4となります。
なぜ pm を cm に換算するのですか? 密度は慣例的に g/cm³ で表すため、3乗する前に一辺の長さを cm に揃える必要があるからです。
オングストロームのまま使えますか? オングストローム(Å)の値を100倍するとピコメートルになります。その値を入力してください。