顧客維持率(CRR)とは?
顧客維持率(CRR:Customer Retention Rate)とは、一定期間において既存顧客をどれだけ維持できたかを示す指標で、新規に獲得した顧客は計算から除外します。サブスクリプション型ビジネスやSaaS企業、さらには継続課金(リカーリング収益)に依存するあらゆる事業にとって、最も重要な指標のひとつです。維持率が高いということは、顧客が満足し、ロイヤルティを持って利用し続けている証であり、新規顧客を絶えず獲得し続けるよりもはるかに低コストで収益を伸ばせます。
この計算ツールの使い方
同じ期間(月・四半期・年など)について、3つの数値を入力してください。期間の期初に保有していた顧客数、期末に保有していた顧客数、そしてその期間中に獲得した新規顧客数です。入力すると、顧客維持率・維持できた顧客数・チャーン率(解約率)が即座に表示されます。
計算式の解説
標準的なCRRの計算式は次のとおりです。
$$\text{CRR} = \frac{\text{期末の顧客数} - \text{新規獲得顧客数}}{\text{期初の顧客数}} \times 100$$
期末の顧客数から新規顧客を差し引くことで、もともといた顧客のうち何人が残ったかを純粋に取り出せます。それを期初の顧客数で割って100を掛ければ、パーセンテージになります。チャーン率(解約率)は、単純に100から維持率を引いた値です。
計算例
たとえば、四半期の期初に200人の顧客がいて(\(S = 200\))、期末には220人になり(\(E = 220\))、その間に40人の新規顧客を獲得した(\(N = 40\))とします。維持できた顧客数は \(220 - 40 = 180\)人。$$\text{CRR} = \frac{180}{200} \times 100 = 90\%$$ となります。チャーン率は \(100 - 90 = 10\%\) です。
よくある質問(FAQ)
維持率が100%を超えることはありますか? いいえ、ありません。割り算の前に新規顧客を差し引いているため、上限は100%(もともとの顧客を1人も失わなかった場合)になります。
どのくらいの維持率が良いとされますか? 業界によって異なりますが、SaaS企業では年間90%以上を目標とするケースが多くあります。基本的に数値は高いほど良好です。
維持率とチャーン率の違いは? この2つは表裏一体です。維持率は「残った顧客」を、チャーン率は「離れた顧客」を測るもので、合計すると必ず100%になります。