実効法人税率とは?
実効法人税率(ETR:Effective Tax Rate)とは、企業が税引前利益のうち、実際に法人税等としてどれだけの割合を負担しているかを示す数値です。法律で定められた法定税率(表面税率)とは異なり、各種の損金算入・税額控除・繰延税金・その他の調整を反映するため、企業が本当に支払っている税負担の実態を表します。アナリストは、企業間や時系列での収益性・税効率を比較する指標として活用します。
この計算ツールの使い方
損益計算書(P/L)から2つの数値を入力します。1つは法人税等の費用(「法人税、住民税及び事業税」や「法人税等」などと表示されることが多い項目)、もう1つは税引前利益(税引前当期純利益、EBT)です。本ツールはこの2つを割り算し、100を掛けて実効税率をパーセンテージで算出します。あわせて、税引後利益も表示し、全体像を把握しやすくしています。
計算式の解説
計算はとてもシンプルです。
$$\text{実効税率} = \frac{\text{法人税等の費用}}{\text{税引前利益}} \times 100\%$$
法人税等の費用には、損益計算書に計上された当期分の税金と繰延税金の両方が含まれます。税引前利益は、税金を除くすべての営業費用・営業外費用を売上高から差し引いた金額です。
計算例
たとえば、ある企業の税引前利益が1,000,000ドル、法人税等の費用が210,000ドルだとします。実効税率は次のように求められます。
$$\left( \frac{210{,}000 \text{ドル}}{1{,}000{,}000 \text{ドル}} \right) \times 100 = \mathbf{21\%}$$
税引後利益は、\(1{,}000{,}000 \text{ドル} - 210{,}000 \text{ドル} = 790{,}000 \text{ドル}\) となります。
よくある質問(FAQ)
なぜ実効税率は法定税率と異なるのですか? 税額控除、加速度償却、低い税率で課税される海外所得、繰延税金の調整などが要因となり、実効税率は表面上の法定税率から乖離します。
これらの数値はどこで確認できますか? いずれも企業の損益計算書に記載されています。税引前利益は税金計上の直前の行に、法人税等の費用はその税金の計上額そのものに該当します。
実効税率がマイナスになることはありますか? あります。たとえば繰越欠損金などにより税金の純便益(マイナスの税負担)が計上された場合、実効税率がマイナスとなることがあります。