この計算ツールでできること
このドアまぐさ寸法計算ツールは、ドア開口部をまたぐまぐさ(ヘッダー/リンテル)梁に必要な最小せい(高さ)を概算します。入力するのは4つの値——有効スパン、まぐさが負担する等分布荷重の合計、使用する材料の許容曲げ応力、選んだまぐさ幅——だけ。これらから最大曲げモーメント、必要断面係数、そして曲げに耐えるために必要な最小梁せいを算出します。なお、本ツールはヤード・ポンド単位(フィート・ポンド・psi)で計算する米国式の木造軸組を想定しています。日本の建築基準法やメートル法(mm・kN・N/mm²)とは単位も規定も異なるため、その点を踏まえてご利用ください。
使い方
ドア開口部の幅を「スパン」としてフィート単位で入力します。まぐさにかかる等分布荷重の合計をポンド毎フィート(lb/ft)で入力してください(固定荷重と積載荷重の負担分を合算します)。使用する木材や材料の許容曲げ応力(Fb)をpsiで入力します。たとえば一般的な構造用製材は、各種補正係数を考慮した後でおおよそ850〜1500 psi程度です。次にまぐさ幅(b)をインチで入力します(例:2×材を2枚重ねた場合は3インチ)。計算ツールは必要なせいをインチで出力するので、標準的な製材寸法に切り上げて選定してください。
計算式の解説
等分布荷重を受ける単純梁の場合、最大曲げモーメントは \( M = wL^{2}/8 \) で求められます。曲げ応力は断面係数 \(S\) を介してモーメントと関係し、\( S = M/F_b \) となります。中実の長方形断面では \( S = b \cdot d^{2}/6 \) です。これをせい \(d\) について解くと $$ d = \sqrt{\dfrac{6S}{b}} $$ が得られます。なお、モーメントは lb·ft から lb·in へ換算(×12)し、すべての応力単位を psi で統一しています。
計算例
スパン \( L = 6 \ \text{ft} \)、荷重 \( w = 400 \ \text{lb/ft} \)、\( F_b = 1000 \ \text{psi} \)、幅 \( b = 3 \ \text{in} \) とします。モーメント $$ M = \frac{400 \times 6^{2}}{8} = 1800 \ \text{lb}\cdot\text{ft} = 21{,}600 \ \text{lb}\cdot\text{in} $$ 断面係数 $$ S = \frac{21{,}600}{1000} = 21.6 \ \text{in}^{3} $$ せい $$ d = \sqrt{\frac{6 \times 21.6}{3}} = \sqrt{43.2} \approx 6.57 \ \text{in} $$ となり、少なくともせい約6.6インチの部材(例:2×8材を2枚)が必要だとわかります。
よくある質問
これは法規に適合した設計ですか? いいえ。これは許容応力度設計を用いた簡易的な寸法概算です。たわみやせん断のチェックも含め、必ず地域の建築基準(および日本では建築基準法・関連告示)と専門の構造設計者に確認してください。
たわみはどうなりますか? 本ツールは曲げのみをチェックします。長スパンではたわみ制限(L/240やL/360)で寸法が決まることが多いため、別途必ず確認してください。
幅にはどの値を入力すればよいですか? 重ねた板の合計厚さを使います。1.5インチ材を2枚で b = 3インチ、3枚で4.5インチとなります。