EBITDA倍率とは?
EBITDA倍率(一般に「EV/EBITDA」と表記されます)は、金融・投資の世界で最も広く使われるバリュエーション指標のひとつです。これは企業価値(EV)が、利払い・税金・減価償却前利益であるEBITDAの何倍になっているかを示すものです。EBITDAは資金調達方法や会計上の判断による影響を取り除いた利益指標であるため、この倍率を使えば、資本構成や税負担が異なる企業同士でも、より公平な土俵で比較することができます。
この計算ツールの使い方
企業価値(EV)とEBITDAを、それぞれ同じ通貨・同じ期間の数値で入力してください。ツールがEVをEBITDAで割り、倍率を表示します。たとえば結果が「8倍」であれば、その企業は年間EBITDAの8倍の価値で評価されていることを意味します。一般的に倍率が低いほど割安、高いほど高い成長期待やプレミアムのある業界であることを示す傾向があります。
計算式の解説
計算自体はとてもシンプルです。$$\text{EBITDA倍率} = \frac{\text{企業価値(EV)}}{\text{EBITDA}}$$企業価値は通常、時価総額に有利子負債総額を加え、現金及び現金同等物を差し引いて求めます。EBITDAは営業利益に減価償却費を足し戻したものです。この比率は「営業利益1ドルに対して、事業全体がいくらの価値で評価されているのか」という問いに答えてくれます。
計算例
たとえば、企業価値が500万ドル、EBITDAが100万ドルの企業を考えてみましょう。EBITDA倍率は $$\frac{500\text{万ドル}}{100\text{万ドル}} = \mathbf{5.0\text{倍}}$$ となります。もし同業の比較対象企業が7倍で取引されているなら、最初の企業は相対的に割安と見ることができます(成長性やリスクが同程度であると仮定した場合)。
よくある質問(FAQ)
「良い」EBITDA倍率とはどのくらい? これは業界や成長性によって大きく異なります。成熟企業の多くは4倍〜12倍程度で取引されますが、高成長のテック企業では20倍を超えることもあります。
なぜPER(株価収益率)ではなくEV/EBITDAを使うの? EV/EBITDAは負債を考慮に入れ、税金や会計処理の違いの影響を受けにくいため、PERよりも企業間の比較をより信頼性高く行えるからです。
倍率がマイナスになることはある? あります。EBITDAがマイナスの場合、倍率は意味を持ちません。そのため、この指標は基本的に黒字企業に対して用いられます。