ハイゼンベルクの不確定性原理 計算ツールとは?
このツールは、量子力学の根幹をなすハイゼンベルクの不確定性原理を扱います。これは「粒子の位置と運動量を同時に任意の精度で知ることはできない」という原理です。位置の不確定性(\(\Delta x\))と運動量の不確定性(\(\Delta p\))の積は、必ず換算プランク定数\(\hbar\)の半分以上になります。これは普遍的な物理法則であり、国や地域に関係なくあらゆる場面で成り立ちます。
使い方
まず、既知の位置の不確定性(\(\Delta x\))から最小の運動量の不確定性(\(\Delta p\))を求めるのか、それとも既知の運動量の不確定性(\(\Delta p\))から最小の位置の不確定性(\(\Delta x\))を求めるのかを選びます。次に、既知の値を仮数(マンティッサ)と10のべき指数に分けて入力します。たとえば\(1 \times 10^{-10}\) mを入力するには、値の欄に1、指数の欄に-10と入力します。単位はSI単位を使用し、位置はメートル(m)、運動量はkg·m/sで入力してください。
計算式の解説
この原理は\(\Delta x \cdot \Delta p \geq \hbar/2\)と表されます。ここで\(\hbar = h/2\pi \approx 1.054571817 \times 10^{-34}\ \text{J}\cdot\text{s}\)は換算プランク定数です。等号が成り立つときに積が最小となるため、未知の不確定性の最小値は(\(\hbar/2\))を既知の不確定性で割った値になります。実際の測定では、その積は必ずこの理論的な下限と等しいか、それより大きくなります。
$$\Delta p \geq \frac{\hbar}{2\,\Delta x} = \frac{1.0546 \times 10^{-34}}{2 \cdot \left( \text{Known }\Delta x \times 10^{\text{Exponent}} \right)}$$$$\Delta x \geq \frac{\hbar}{2\,\Delta p} = \frac{1.0546 \times 10^{-34}}{2 \cdot \left( \text{Known }\Delta p \times 10^{\text{Exponent}} \right)}$$
計算例
電子の位置が\(\Delta x = 1 \times 10^{-10}\) m(原子1個分の直径ほど)の精度で分かっているとします。このとき最小の運動量の不確定性は、次のようになります。
$$\Delta p = \frac{1.054571817 \times 10^{-34} \div 2}{1 \times 10^{-10}} = 5.2728590850 \times 10^{-25}\ \text{kg}\cdot\text{m/s}$$これがその位置精度に対して物理的に許される最小の運動量の広がりです。
よくある質問
なぜ根本的な限界が存在するのですか? これは物質が持つ波としての性質に由来します。測定器の性能による限界ではなく、自然そのものが持つ性質です。
どの定数を使っていますか? CODATA推奨値の換算プランク定数 \(\hbar = 1.054571817 \times 10^{-34}\ \text{J}\cdot\text{s}\) を使用しています。
積がこれより小さくなることはありますか? ありません。この計算ツールは理論上の最小値を返します。実際の実験では、必ずこの値以上になります。