このツールでできること
この計算ツールは、ある2つの時点のあいだに価格がどれくらいの「平均月次ペース」で上昇したかを求めます。単純に上昇額を月数で割るのではなく、複利(幾何平均)の考え方を使うのがポイントです。そのため、得られる結果は「毎月この割合で上がり続けたら、開始価格がちょうど終了価格になる」という一貫した月間パーセンテージを表します。食料品の支出、家賃、原材料費、サブスクの月額料金など、数か月かけて少しずつ変化する金額の推移を把握したいときに役立ちます。
入力する項目
- 開始価格 — 期間のはじめの価格(Pi)。
- 終了価格 — 期間の終わりの価格(Pf)。
- 経過月数 — 2つの価格のあいだに経過した月数(n)。
この3つの数値をもとに、ツールは年率換算、価格の総上昇額、そして金額ベースの平均月次上昇額もあわせて表示します。
計算式の解説
基本となる計算は次のとおりです。
IRm = [ (Pf / Pi)1/n − 1 ] × 100%
価格比のn乗根をとることで、毎月一定の成長率(月間成長係数)を求め、そこから1を引いて100を掛けるとパーセンテージに変換できます。さらにツールは (1 + IRm/100)12 − 1 の式で年率に換算し、その月次ペースが12か月間続いた場合の年間相当値を示します。あわせて単純な上昇額(Pf − Pi)も計算し、それをnで割って、金額ベースの平均月次変化額を求めます。
具体例で確認
たとえば、ある商品の詰め合わせが当初100で、6か月後に112になったとします。
- 月次インフレ率:(112 / 100)1/6 − 1 = 1.01906 − 1 ≈ 月あたり1.91%
- 年率換算:(1.0191)12 − 1 ≈ 年あたり25.4%
- 総上昇額:112 − 100 = 12
- 平均月次上昇額:12 / 6 = 月あたり2
複利ベースの月次率(1.91%)が2%をわずかに下回っているのは、毎月の上昇が前月までの大きくなった金額の上に積み重なっていくためです。
よくある質問
月次率は、総上昇率を月数で割った値ではダメなのですか? インフレは複利で進むからです。幾何平均を使うことで、刻々と大きくなっていく基準額に対して成長が働くことを反映でき、単純な割り算よりも正確な「月あたり」の数値が得られます。
年率換算とは何を意味しますか? 算出された月次率がそのまま12か月間変わらず続いた場合の、1年あたりのインフレ率を示します。期間の長さが異なるデータどうしを比較したいときに便利です。
デフレ(物価下落)にも使えますか? はい。終了価格が開始価格より低い場合、月次率はマイナスになり、その期間に価格が下落したことを表します。