ROICとは?
ROIC(投下資本利益率、Return on Invested Capital)は、企業が事業に投じた資金をどれだけ効率的に利益へ変えているかを示す指標です。税引後営業利益(NOPAT)を、株主と債権者の双方から投じられた資本の合計と比較します。ROICが高いほど、投下した資本1単位あたりでより多くの価値を生み出している企業だといえます。
この計算ツールの使い方
企業のNOPAT(税金を差し引いた後の営業利益)と、投下資本(一般的には有利子負債+株主資本から余剰現金を控除した額)を入力してください。本ツールはNOPATを投下資本で割り、結果をパーセントで表示します。投資家はこのROICを加重平均資本コスト(WACC)と比較することがよくあります。ROICがWACCを上回っていれば、その企業は価値を創出していると判断できます。
計算式の解説
計算式は「$$\text{ROIC} = \frac{\text{NOPAT}}{\text{Invested Capital}} \times 100\%$$」です。NOPATは限界税率で課税した営業利益を用いることで、資金調達の影響を取り除いています。そのためROICは資本構成ではなく、本業の収益効率そのものを反映します。投下資本とは、事業に投じられ、リターンを生む必要のある資金を指します。
計算例
ある企業のNOPATが150,000ドル、投下資本が1,000,000ドルだとします。$$\text{ROIC} = 150{,}000 \div 1{,}000{,}000 = 0.15$$つまり15%です。これは、投下した資本1ドルにつき15セントの税引後営業利益を稼いでいることを意味します。仮にWACCが9%であれば、この企業は6ポイントという健全なスプレッド(経済的価値)を生み出していることになります。
よくある質問
ROICはどのくらいあれば優良? 多くのアナリストはROICが10%を超えていれば堅実とみなします。そして、資本コストを安定的に上回り続けていることが最も重要な判断基準です。
NOPATはどう計算する? \(\text{NOPAT} = \text{営業利益} \times (1 - \text{税率})\)。支払利息や一時的な特別損益の影響を取り除いた値です。
ROICとROEの違いは? ROE(自己資本利益率)は株主に対するリターンのみを測るのに対し、ROICは負債と株主資本を含むすべての投下資本を対象とします。そのため、レバレッジ(借入比率)の影響を受けにくいのが特徴です。