この計算機でできること
ドップラー効果とは、音源が自分に近づいたり遠ざかったりするときに聞こえる音の高さが変化する現象のことです。救急車が通り過ぎる瞬間にサイレンの音程が「ピーポー」から低く下がって聞こえる、あのおなじみの変化がまさにそれです。この計算機では、音源が発する周波数、音源と観測者それぞれの速度、そして音速を決める気温を入力することで、観測者が実際に聞き取る周波数を求めます。
使い方
音源の周波数 \(f_0\) をヘルツ(Hz)で、気温を摂氏(℃)で、そして音源と観測者の速度をそれぞれ km/h で入力してください。符号の取り方には注意が必要です。音源の速度 \(V_s\) は観測者に近づくときが正(プラス)、遠ざかるときが負(マイナス)です。観測者の速度 \(V_o\) は音源から遠ざかるときが正(プラス)、近づくときが負(マイナス)です。入力された速度は、計算式に当てはめる前に内部で自動的にメートル毎秒(m/s)へ換算されます。
計算式の解説
まず気温から音速を求めます。$$v = 331.5 + 0.61\,T$$(20℃ではおよそ 343.7 m/s)です。次に、観測される周波数を $$f = f_0 \cdot \frac{v - V_o}{v - V_s}$$ で計算します。音源が近づくと分母が小さくなり音程は高くなります。逆に観測者が遠ざかると分子が小さくなり音程は低くなります。
計算例
クラクションが \(f_0 = 440\ \text{Hz}\) の音を鳴らし、気温は 20℃、車が \(V_s = 135\ \text{km/h}\) で近づいてくるなか、あなたは静止している(\(V_o = 0\))とします。音速は $$331.5 + 0.61 \times 20 = 343.7\ \text{m/s}$$、$$V_s = 135 \times 0.2777778 = 37.5\ \text{m/s}$$ です。したがって $$f = 440 \times \frac{343.7}{343.7 - 37.5} = 440 \times \frac{343.7}{306.2} \approx 493.89\ \text{Hz}$$ となります。440 Hz の「ラ(A)」が「シ(B)」近くまで上がり、はっきりと音程が高くなったように聞こえるわけです。
よくある質問
音源が通り過ぎた後に音程が下がるのはなぜ? 音源が遠ざかり始めると \(V_s\) が負になり、分母が大きくなって \(f\) が \(f_0\) より低くなるためです。
音源が音速に達したらどうなる? 分母 \((v - V_s)\) がゼロに近づき、式が発散します。これは衝撃波面・ソニックブームの領域にあたるため、本計算機では範囲外として表示します。
なぜ気温を入力するの? 空気中の音速は気温によって変わるからです。暖かい空気ほど音は速く伝わり、ドップラーシフトの大きさもわずかに変化します。