場のエネルギー密度とは?
電場と磁場は、その周囲の空間にエネルギーを蓄えています。エネルギー密度(u)とは、単位体積あたりにどれだけのエネルギーが蓄えられているかを表す量で、単位は毎立方メートルあたりのジュール(J/m³)です。これは宇宙のどこでも成り立つ普遍的な物理概念であり、特定の国や地域に限定されるものではありません。光や電磁波、コンデンサー、コイル(インダクター)、場の理論を理解するうえで欠かせない基礎となっています。
計算式の解説
全エネルギー密度は、次の2つの寄与を足し合わせたものです。
$$u = \frac{1}{2}\,\varepsilon E^{2} + \frac{B^{2}}{2\,\mu}$$
ここで E は電場の強さ(V/m)、B は磁束密度(T)、ε(イプシロン)は媒質の誘電率(F/m)、μ(ミュー)は透磁率(H/m)です。真空中では \(\varepsilon \approx 8.854\times10^{-12}\ \text{F/m}\)、\(\mu \approx 1.2566\times10^{-6}\ \text{H/m}\) となります。第1項が電場のエネルギー密度、第2項が磁場のエネルギー密度です。
計算機の使い方
電場 E、磁場 B、そして媒質の誘電率と透磁率を入力してください(初期値には真空の値が設定されています)。計算機は全エネルギー密度を返すとともに、電場成分と磁場成分を分けて表示するので、どちらが支配的かを一目で確認できます。
計算例
真空中で E = 1000 V/m、B = 0.001 T の場合を考えてみましょう(\(\varepsilon = 8.854\times10^{-12}\)、\(\mu = 1.2566\times10^{-6}\))。電場の項は $$\frac{1}{2} \times 8.854\times10^{-12} \times 1000^{2} = 4.427\times10^{-6}\ \text{J/m}^{3}$$ となります。磁場の項は $$\frac{(0.001)^{2}}{2 \times 1.2566\times10^{-6}} = \frac{1\times10^{-6}}{2.5133\times10^{-6}} \approx 0.3979\ \text{J/m}^{3}$$ です。合計は約 0.3979 J/m³ となり、この例では磁場が圧倒的に支配的であることが分かります。
よくある質問
なぜ磁場の項のほうが大きくなることが多いのですか? 磁場のエネルギー密度は \(1/\mu\) に比例し、この値が大きくなるためです。一方、電場の項はごく小さな \(\varepsilon\) が掛かるため小さくなります。なお、真空中の電磁波では両者の寄与は実際には等しくなります。
どの単位を使えばよいですか? SI単位を使います。E は V/m、B はテスラ(T)、ε は F/m、μ は H/m です。その結果、エネルギー密度は J/m³ で得られます。
物質中でも使えますか? はい。物質の誘電率(\(\varepsilon = \varepsilon_0\varepsilon_r\))と透磁率(\(\mu = \mu_0\mu_r\))を代入すれば計算できます。